今日は『るろうに剣心 京都大火編』の公開初日。
舞台挨拶が新宿ピカデリーでもあるのだが、私はそれよりも早い9時40分上映開始のものを見ることにした。
目的は舞台挨拶を見てキャーキャー言う事でもなく、出演者のコメントをレポートすることでもない。
あくまで、原作ファンとしてこの京都大火編をレビューしたいとの観点からである。
これから見るという方々も、ネタバレをする気はないので安心してこのレビューを見て参考にしてもらえばいいと思う。
まず一言、
「早く次(伝説の最後編)を見せてくれー!!!!!」
原作では7巻~18巻という大作なだけに、やはり2時間ですっきり気持ちよくは終わらない。
最初からそれを見越し、2本立てという決断をした制作陣には惜しみない賞賛を送りたい。
内容はもう、特濃である。
原作でいう12巻あたりまでを描くのだが、前回同様にオリジナルで仕立てられた脚本がさらにスピード感を増していく。
伊勢谷友介演じる蒼紫がストーリーにどのように絡んでくるのかを注目していたが、今のところ悪くない。修羅としての狂気をはらむ姿は、原作を超えるものがあると言っていいだろう。
個人的に原作で一番好きなキャラクターである宗次郎(神木隆之介)もよい。
原作では常に明るく振舞っているのだが、映画では原作設定である『“楽”以外の感情が欠落している人間』というのをよりリアルに演じている。
いうまでもなくアクションはずば抜けて素晴らしい。
コマ送りにして観ていたいほど繊細で大胆なアクションシーンが、映画のありとあらゆる場面で登場するのは圧巻だ。
そして何よりも嬉しかったのは、原作でチョイ役である川路署長のクオリティの高さと『葵屋』のセットの忠実さである。
原作ファンであれば、葵屋が登場する瞬間に思わず「おぉ…」と唸ることだろう。
またこの映画は、公開前から多国語での予告編が制作されるほど海外の注目が高い。
日本文化を繊細に表現した葵屋はじめ京都の街で起こる出来事の数々は、海外のるろ剣ファンの心を掴んで離さないだろう。
とにかく早く、続編が見たい。