NASAは、火星探査車「キュリオシティ」による岩石調査の結果から、過去の火星には微生物に適した環境が存在したと発表した。
火星の先輩探査車「オポチュニティ」が調査した「Wopmay」と呼ばれる石は、生成時は水があったものの、強い酸性で生命に適さない環境だったとみられる。「キュリオシティ」が調査した石は、水が豊富だった環境を示している。白い線は、割れ目に流れ込んだ硫酸塩鉱物だ。
火星で活動中のNASAの探査車「キュリオシティ」は先月、ゲールクレーター内の「イエローナイフ湾」と呼ばれる盆地で岩石のサンプルを採取。その分析から、生命に必須な物質である、硫黄、窒素、水素、酸素、リン、炭素の存在が確認された。キュリオシティの使命である「火星に生命を育める環境が存在したか否かの解明」に、これまでのところは「イエス」の回答が出たことになる。
今回のサンプル採取現場は、2012年9月にかつての河床を見つけた所から数百mのところで(2012/10/1「火星探査車が見つけた丸い小石」)、ゲールクレーターの縁から河川が網の目のように走っていた場所だ。
サンプルには、かんらん石などの火成鉱物と真水とが堆積物中で反応して生成される粘土鉱物が20%以上含まれていた。また硫酸カルシウムも含まれていることから、中性か、ややアルカリ性であることも示唆される。火星には激しく酸化した場所や、強酸性、あるいは多量の塩分を含む場所も存在するが、今回の現場はマイルドな環境だったことがうかがえる。
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参考HP National Geographic news:古代の火星に生命が存在できた証拠