英国はブライトンが産んだクークスのニューアルバムが9月3日にリリースされた。
10月には3年振りになる来日も決まっており、期待は高まる一方である。
彼らと同時期にアークティックモンキーズがファーストアルバムを出しているため、日本ではイマイチ影が薄い彼らだがアークティックモンキーズに匹敵するほどのエネルギーを秘めていると思う。ちなみに本国での人気は非常に高い。
今までのクークスは青臭く、時にドラマチックで、切なく、衝撃的だった。美しく、ポップかつキャッチーなメロディーにVoルークのハスキーボイスが乗る初期衝動的なR&R、それが、私がクークスのファーストを聞いて衝撃を受け、抱いた印象だった。
しかしどうだろうか。デビューから八年、明らかに今回のアルバムで彼らは変わった。ロックンロール、確かにロックンロールには違いはないかも知れない、だが単にロックンロールと呼ぶには進化しすぎていないだろうか。
踊れる、ノれる、ダンサブルチューン、しかしバンドサウンドは外さない。しかも危うさはない。しっかりと地に足を付けた上でR&Bやソウルと言ったブラック寄りのエッセンスを散りばめた素晴らしいアルバムとなっている。
デビューから8年で4枚、決して多い枚数とは言えないがその度に楽しませてくれるバンドである。