古いファミコンを久々にやってみたくなったという人は多いかもしれない。とりわけ「レトロゲーム」というのはゲーム実況系のyoutuberの間でも根強い人気を誇る分野だ。
そんな影響を受けて棚の奥底に眠るゲーム機を引っ張り出したはいいものの、
「動かない」
原因がわからないまま、あきらめたり、あるいは余計な買い物をしてしまった方も少なくないかもしれない。そんな方々のために、同じ問題に直面した人間として解決策を伝えておきたいと思う。
ファミコン本体が作動しない
約10年ぶりに起動させたスーパーファミコン。とはいえ、ケースの中に入れてあったので埃をかぶっていたわけでもない。以前は普通に動いていたわけだし、特に気にせず電源を入れてみる。
「動かない」
電源が入っていることは確認できるものの、TV画面が全く反応しない。早速ネットで原因を調べてみる。どうやらカセットの汚れが原因らしい。
端子の埃(ほこり)を疑え
ファミコンソフトの端子の部分いついている埃を綺麗に取り除けば正常に作動するらしい。というわけで必要なものを買い揃え、さっそく実験開始。
用意したもの
・無水エタノール
・麺棒
そしてベタベタに汚れていた本体を掃除したいと思ったので脱脂綿。
それにしても機械に液体を塗るなんて前代未聞だ。この手のメンテナンス経験がある人にとっては当たり前かもしれない。しかしそういう経験がない自分にとって「機械に水なんかぶっかけて大丈夫なのか?」と本気で心配した。
動画でも説明を受けているのだが、水とエタノールは違う。また水にも「純水」というのがあって、それならば機械にかけても大丈夫らしい。水をかけてはいけないのは、例えば水道水に塩素が含まれているように、いわゆる「不純物」がいけないらしい。
とりあえず成功した…が、
クリーニングしたゲームソフトは2つ。1つは何とか上手く行った。しかしもう一つが上手く行かない。
二回目にチャレンジしてみてわかったのだが、どうやらファミコン本体にかなり埃が入り込んでいるらしい。一旦ファミコンソフトを本体にセットし、そして取り出すと埃が付着している。そして何度も繰り返す内にソフトが本体内部の埃を「取り出す」感じになっているわけだ。
あっ、動いた
なかなか動かなかった2つめのソフトがようやく起動した。見た目には分からなかったが、相当に汚れが溜まっていたらしい。
エタノールでソフトの端子部分を掃除した後、乾燥するまで暫く待っていたのだが(※エタノールはすぐ乾燥するため、1分程度でOK)その間ファミコン本体を掃除してみる。脱脂綿にエタノールを含ませ、本体を拭き取ると…
まるでキッチンの汚れ状態。
経年劣化で表面が黄ばんでる感じは仕方ないとして、実際に拭き取ってみるとかなり強烈だった。とはいえ、30年近く経過した状態、途中10年くらい放置した状態でもちゃんと動くのは素晴らしい事。さすがは天下のメイド・イン・ジャパン。さすがは天下の任天堂。
もしも「動かない」と諦めていたら
この動画が少しでも役に立っていただけると嬉しい。あの時、無我夢中で、とにかくファミコンが最大の娯楽といってもよかった時代たっだ。そんな記憶が蘇るような体験をぜひ、味わって頂きたいと思う。そのためにこの動画が役に立っていただければそれ以上の喜びはない。
※写真・動画はすべて記者撮影・収録