エボラ出血熱 日本は大丈夫か?

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 西アフリカで発生したエボラ出血熱の感染拡大。その数は日に日に増大している。パンデミックとは、ある感染症が世界的に流行することを指すが、致死率50-80%のエボラ出血熱もパンデミックとなるのだろうか?

 当初、西アフリカのみで発生していたエボラ出血熱は、スペインに続いて米国でも国内感染の事例が確認され、米国内では、米テキサス州ダラスの病院で死亡したリベリア人男性から女性看護師が感染した。そして、ドイツ東部のライプツィヒでもエボラ熱の治療を受けていた国連職員の男性が死亡した。
 この事例を見ても分かるように、日に日にエボラ出血熱の感染は拡大の一途をたどっている。

 では、日本は大丈夫なのか?

 西アフリカの国々への渡航者が少ない日本は欧米に比べるとリスクは少ないと言われている。しかし、徐々に世界に広がりつつあるエボラ出血熱の感染者を見ていると、西アフリカへの渡航だけが感染経路だとは限らない。欧米へとこうした場合であっても、感染する可能性がないとは言えない状況にあるのだ。
 日本は世界保健機構(WHO)を通じて医師を現地に派遣し、さらなる支援を見せる構えであるが、国内に限ってみると、エボラ出血熱の治療経験のある医師は圧倒的に少ない。 
 日本政府は、流行国を訪れた人に対し空港の検疫所に必ず申し出るように求め、けん液体性を強めているとしているが、先にも述べたように、感染する地域が流行国のみとは限らない。国内の病院で感染者が見つかる可能性は十分に考えられる。 
 そこで、厚生労働省が発表している「エボラ出血熱の疑いのある患者が発生した場合の標準的対応フロー」を見てみると、(リンク元:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20141007_01.pdf)
 各都道府県の医療機関で発生した患者は、国立感染研究所で検査が実施され、妖精の場合に厚生労働省へ報告され、その結果が当該都道府県へと報告される。
 つまり、医療機関がエボラ出血熱の疑いのある患者を発見したとしても、その検査が実施され報告されるまでにかなりの期間(それもどれくらいかかるかわからない)がある。この間に、感染がさらに広がる可能性は十分に考えられる。
 一方で、日本国内の企業が開発したインフルエンザの治療薬が、海外でエボラ出血熱の患者に投与され、容体が回復した例が報告されている10月中にも専門家による会議を開き、国内で未承認薬を使用する際の条件に付いて検討を始めることを決めた、(引用元:http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000036377.html) としているが、より肝心なのは、未承認薬を一つに絞るのではなく、開発された未承認薬を迅速にエボラ出血熱の疑いのある患者に投与できる環境を整えることにある。
 先ほどの厚生労働省のフローを見る限りでは、疑いのある患者が発見され、未承認の薬が投与されるまでにはかなりの時間がかかる。トップの判断を待たなければ投与できない状況では、感染拡大を防ぐことは困難であろう。現場レベルで判断し、薬を投与できる環境を整えることが肝要だ。そして、そのような緊急事態に対応できる医師、看護師その他の医療従事者を緊急に要請することが求められる。
 エボラ出血熱の感染拡大は、決して対岸の火事ではない。

 野中直人
 Email: runner.21century@gmail.com

最近、マラソンに挑戦しようとジョギングを始めました。休日には10km以上走ってます。なのに、体重が増えてます。謎ですね。