後釜の台頭を楽しみに~西川の浦和移籍と林の広島移籍が決定

  by 綾瀬 新  Tags :  

樋口監督(と中村俊輔)率いる横浜F・マリノスの手のひらで転がされたような天皇杯決勝を終え、サンフレッチェ広島の移籍マーケットがようやく動き出しました。サガン鳥栖へ期限付き移籍した岡本知剛らは別の機会に触れるとして、今回はリーグ2連覇に貢献した西川周作の浦和レッズ加入が決まったことについて書きます。

まず強調しておきたいのは、森脇良太が移籍を選んだ時と同じく、空いたポジションを埋める選手の台頭の方が楽しみ、ということ。西川を納得させられなかったフロントですが、「サンフレッチェからは多大な評価と誠意をいただいた中、今回は自分の気持ちを尊重していただきました」という彼のコメントから察するに、精一杯の条件提示を行なったと信じ、責めるわけにはいきません。

織田強化部長らが考え抜いた結果、森脇が去った後を見越したような、一昨年の塩谷司の獲得と成長がありました。そして今回は、西川が移籍するタイミングで、ベガルタ仙台から林卓人が加入(10年ぶりの復帰)することが発表されました。林に関しては、現時点でチームのスタイルにフィットするか、正直分かりません。代表のザッケローニ監督も評価する実力者であることは間違いないのですが。

西川には「ありがとう」。今のサッカーが成立した功労者であり、先攻逃げ切りの型がつくれたのも、彼の貢献があったからこそ。ブラジルワールドカップで先発を張れるように頑張って欲しいです。ただ、浦和が大きく成長できる環境かどうかは、正直微妙に思います。才能溢れる選手が広島を離れる際は、欧州でステップアップし、ビッグクラブへ駆け上がった長友佑都や本田圭佑のように、海外で実力を試してもらいたいものです。

少し話は逸れます。浦和のペトロヴィッチ監督は人心掌握に長け、攻撃的なサッカーは魅力的です。しかし、彼が来日してから今年で8年目となり、彼のサッカーをオールドファッションに感じつつあります。森保監督が就任した広島は、守備の整備などもあって優勝を果たしたものの、「ゴールを奪う崩しが物足りない」と感じるようになりました。今年は、何かしらの変化(4トップの導入など)があれば…と考えますが、果たして。

話を戻しましょう。林が広島の一員としてJ1を戦ったのは1試合だけ。『水曜どうでしょう』の鈴井貴之さんが「もみじまんじゅう」にがぶりついていた、アウェーのコンサドーレ札幌戦は、今でも覚えています。初めてJ2に降格した試合は2002年にまでさかのぼります。彼も悔しい思いを忘れていないはず。増田卓也や原裕太郎とのポジション争いも含め、シーズン開幕が楽しみです。

Writer. Monokakiya Smile.

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