猫と学生と内定ブルー

  by きりん先生  Tags :  

猫を見ていると、学生を思い出す。

 

今朝、フェイスブックに一通のメッセージが届いていた。

珍しい。学生からだ。
学生からの連絡は、例外なく自分にとって都合のいい時だけ。こちらからの事務連絡には返事もよこさないくせに、自分にとって都合のいい時だけ連絡してくる。ちなみに、我が家の猫も「おいでおいで」をしても来ないが、空腹時には親しげにまとわりついてくる。この点で、学生と猫は良く似ている。

 

そういえば、大学時代もテスト前だけは友人が急増した。芸能人にでもなったかのように、コンビニのコピー機の前でチヤホヤされたものだ。今も昔も、学生とはそのような人種なのかもしれない。

 

「もう一度、就活しようかなぁ…」

 

メッセージの内容は簡単なものだったが、本人なりに悩みを抱えているらしい。
彼女のことはよく覚えていた。敬語を使えない学生だ。私以外の大人には使えるというのだから可愛げがないことこの上ない。

そんな彼女だが、大学四年生になったばかりの今年の春先、早々に中堅クラスの人気企業から内定を得た。私以外に敬語を使えるというのは嘘ではなかったようだ。
夏休前には、めでたく彼氏もでき、今や悠々自適の夏休みをエンジョイしているのだとばかり思っていたのだが。卒業後の遠距離恋愛に不安を感じ始めたのだろうか。

 

“マリッジブルー”という言葉があるが、内定を得た就活生も、10月の内定式を控えたこの時期、似たような心理状態に悩まされるケースが少なくない。これを“内定ブルー”と呼んでいる。まさに、今の彼女の状態だ。

 

自分勝手でも敬語が使えなくても、真剣に就活に悩む学生の瞳は真っ直ぐで清らかだ。反面、繊細で不安定で、すぐに綻んでしまう。生まれて初めての就職活動なのだ。ファーストキャリアへの第一歩に不安を感じないはずがない。

 

まだまだ時間はある。自分にとって悔いのない時間を一緒にマネジメントしていこう。自分に自信をもって。決して難しいことだはないはずだ。少なくともあなたにとっては。

 

私に“敬語を使って話す”ことに比べればお安い御用だろう?[]

市役所に7年間勤務。在職中は「農業振興」「就労支援」などを担当。キャリアカウンセラー資格CDAを取得し独立後、大学生のキャリア支援をスタート。現在は、都内大学でキャリアデザイン科目の授業運営(非常勤講師)、就活支援プログラムの企画・運営、個別進路相談を行っている。

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