ペットの中毒

  by tto818  Tags :  


ペットを飼っていると、家庭内にあるいろいろな物を食べてしまって中毒を起こすことが時におこります。バレンタインの時期には、毎年決まって犬のチョコレートの誤食が増えるものです。最近は小型犬が増えていることから、結構中毒症状を呈することも少なくありません。一頭ごとの感受性の違いもあるので一概には言えませんが、命に関わることもあります。
薬の誤食もかなり多く、アメリカ国内のペットの事故の第一位は人間用の医薬品によるものと報告されています。睡眠薬(精神安定剤)を処方されている方が意外と多い事を、ペットの誤食から逆に知りました。睡眠薬を多量に飲んで自殺を計ったりする人がかつてはいたこともあってか、現在のこの手の薬は非常に安全性が高くなっています。多量に飲んでも死にいたる例は稀で、ペットでも急性中毒として死にいたる例はあまり見られません。しかし、中長期的には内臓を痛めたりすることもあるので、注意は必要です。
意外と怖い薬がアセトアミノフェンという薬。これらは主に人の風邪薬や頭痛薬などに入っている薬剤で、解熱鎮痛剤と言えばわかりやすいでしょう。アスピリンやイブプロフェンなども同様に危険性が高いです。犬と猫では薬などの代謝に違いがあるため、猫は犬に比べて半分程度の量で中毒を起こすといわれています。フェレットも猫に近い代謝系を持つため危険性が高いといわれています。しかもフェレットは猫よりさらに体格が小さいため、錠剤を食べてしまった場合にはより危険性が高くなります。犬でも多量に摂取した場合、重度の腎障害をおこすという報告もあるので注意は必要です。

 

アメリカで報告されている猫に見られた中毒のtop10は以下の通りです。

犬用の駆虫薬
皮膚に滴下する駆虫薬
抗うつ薬
ケミカルライトスティック
ゆり(植物)
液体ポプリ
NSAIDs(アスピリン、イブプロフェンなど)
アセトアミノフェン
抗凝固剤系殺鼠剤
アンフェタミン

これに対してアメリカで報告されている犬に見られた中毒のtop10は以下のようになります。

NSAIDs(イブプロフェン)
チョコレート
あり・ゴキブリ駆除剤
殺鼠剤
アセトアミノフェン
風邪薬(偽性エフェドリン)
甲状腺ホルモン製剤
漂白剤
化学肥料
石油製品
同じように家庭内で飼育していてもこれだけ違うんですね。
http://www.cliniciansbrief.com/columns/6/top-10-toxicoses

医歯薬系の翻訳業。獣医師。海外からのペット関係の情報など発信できればと思いますが、全然関係ないことも。

Twitter: ferretrescueJP