ユニクロその正しき商法

  by あおぞら  Tags :  

 

勢いのある人や企業からは学ぶべき点が多い。それを感じたのは世界最大のデパート、メーシーズ近くの34丁目のユニクロの店舗に吸い込まれるように入った時だった。

 

広い店内、商品より広々した空間が目立つデザイン。この時点でキレイな店内の空気を吸い込みまるで高原にいるような感覚。目玉商品が目立つ、驚くほど安い。近づいて縫製をチェックすると仕立てもいい。買うつもりはなくなんとなく入ってはみたものの、それとなく商品を手にしていた。

 

店内の清潔感と、広い空間に訪れる人に開放感を与え、ブランド店のような高級感すらあるのに、商品は激安、しかも製品も良い。自由自在に店内を歩いても店員がすぐそばにやってきて販売促進で売り込む姿もなし、だからこそ冷やかしで入ったものの『もっと見てみようか….』と店内をぶらりぶらり。

 

販売員の態度もいい。レジの対応の女性も自然な笑顔で感じがいい。

 

34丁目は庶民的な繁華街で、この界隈には多くの店舗がひしめき合っている。この地にユニクロがオープンしていたのは知らなかったのだが、キャッシャーにいつオープンしたのかを問うと昨年の10月と言う。これは五番街に大々的にオープンしたユニクロと同時期に開店していたのである。

 

一店舗を開店することは大きな勝負にでるのだが、同時に34丁目の店舗も立ち上げていたのである。大した戦略である。

 

また、ユニクロは商品を入れる紙袋のセンスがとてもいい。企業とタイアップしているのかユニクロのロゴと、もう一方は関係ない絵柄を使用している。手元にあるそのユニクロの紙袋にはスヌーピーが印刷されているが、これは他の図柄もバラエティーに富んであるようだ。質のいい紙袋は再利用される。安い商品を提供し、企業とコラボし紙袋を製作しコストを抑え、消費者が後に紙袋を再利用し、企業の広告塔になってもらうわけだ。

 

ユニクロはイメージがいい。しかも紙袋のセンスもいいので、積極的にこの紙袋を再利用したくなる。

 

その昔グリコアーモンドキャラメルの名コピーに『一粒で二度おいしい』と言うのがあったが、このダブルでアピールできる商法は勢いがある。

 

商品がお手ごろで、店員の態度も店舗の印象も良し、そして何より商品がいいのだから、ユニクロはアメリカでも浸透している。

 

 

 

from flickr YAHOO!

http://www.flickr.com/photos/corvillegroup/7237687574/

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