【ニュージーランド南島・その1】地元で愛される食のあれこれ

  by midorinissato  Tags :  


日本と季節が真逆の南半球ニュージーランド。
冬のはじまりの6月頭に、”ニュージーランドのエディンバラ”と呼ばれる『ダニーデン』を中心にサウスランド、ワイタキ地方を巡りました。


本記事では食にまつわるあれこれをご紹介します。

●もくじ●
■ クリエイティビティあふれるクラフトビール
■ 地元の食材を味わう
■ 学生の街で人気のリノベ系カフェ
■ 世界一の坂でチョコを転がして競う
■ おまけ/ニュージーランド航空エコノミー機内食往復まとめ

クリエイティビティあふれるクラフトビール

ニュージーランドのお酒と言えば、ワインを思い浮かべる方も多いかと思いますが、今回は地元で愛されるクラフトビールをご紹介します。

エマーソンズinダニーデン


こちらが、エマーソンズの新しい醸造所兼店舗。昨年オープンしたばかりです!
近くにはニュージーランド唯一の屋内ラクビー場『フォーサイス・バー・スタジアム』があり、ラグビーの試合の日は多くの人でにぎわうそうです。

オレンジ色の明かりが灯った店内は、とにかくオシャレ!
日が暮れる頃に来店したので、次々にお客さんが入ってきました。
こちらでは17ドルで、人気の6種のビールの飲み比べができます。

日本でも最近人気のIPAや地元の製本所から名前を取った”BOOK BINDER”など個性豊かなビールをゆっくり味わえます。
フードも魚介から羊肉まで、それぞれ工夫を感じさせる味付けで、何を頼んでも満足できる味とボリューム。

地元の若者に人気なのは、ポテトフライにグレイビーソースが乗ったもの(写真左上)で、チーズとソースのこってりした味が後を引く危険な味わいで、気がつくとこればかり食べてしまいます…

また、併設された醸造所では、見学ツアーもおこなっています。

フレンドリーでチャーミングなジョンさん。
さきほど紹介したビールの飲み比べがついて112ドル。
少々割高に感じるかもしれませんが、実際に製造している場所を見ながら説明が受けられるので、クラフトビールの製法に興味がある方やクラフトビールを製造されている方に特におすすめです。(※ツアーは英語のみ)

また、この日は何やら怪しげな会合が店の奥でおこなわれていました。

実はこれ、月一度、エマーソンズの関係者や常連が集まって、ビールの味の感想を話す会なんです。
知らずに見ると、何かのパーティーかと思うほど盛り上がっていました。こんな楽しそうな会から新しいビールが登場するのかと思うと、今後の展開にも注目したくなります。

スコッツinオアマル

オアマルの港の一角に位置するオシャレなクラフトビール工房。
ニュージーランド発のグルテンフリービールを醸造するなど、素材にこだわったビールが、食に気を使う若者にも人気。

エマーソンズよりも貯蔵庫感のある店内。

こちらでは5種類のビール飲み比べセットが楽しめます。

ブルーチーズとチキンにクルミとイチジクのジャムをアクセントにしたピザは、味の組み合わせや食感が楽しく、ついつい手が伸びます。焼きたてのピザが人気というだけあって、納得の美味しさ。
ポテトプライは、見た目は地味でも、外はカリカリ、かじると中から芋の味がふわっと。
とにかく、ビールに合う!ビールとポテトの永久機関がここに…

ニュージーランドウィスキーカンパニー

ビールではありませんが、ウィスキーもご紹介。
こちらは、ニュージーランドのウィスキーを販売しているお店。先ほどのお店、スコッツの向かいにあります。

古くて大きな倉庫の1階でテイスティングが出来ます。

試飲は4種類で30ドル。気に入ったものは是非お土産に!
ちなみに、ニュージーランドでお酒を購入する際には“25歳以下に見えると身分証明書の提示が 必要”なので心配な方はパスポート等、年齢のわかる身分証を持参しましょう。

“25歳以上に見えない人には売れません”の張り紙。

地元の食材を味わう

リバーストーンキッチンinオアマル


オアマルの中心街から車で15分の場所にあるレストラン。
いくつもの賞を受賞し、料理本も出しているオーナーシェフが作る料理が人気のこちらのお店。
料理のセンスはもちろんのこと、人気の秘訣は何と言ってもレストランに併設された農場で育てた新鮮な野菜やハーブを使っていること!

天井が高く、自然光が差し込む店内。

ソファー席やキッズルーム、テラスに面した席など、席数も多いです。
郊外に位置し、周囲が農場や牧場に囲まれているので、見通しが良く、心地よい日の光が差し込んでいました。

お待ちかねの料理は、こちら!

レストランの畑で取れた野菜の他、なるべく地元の食材を使っているそうです。
ラム肉にフムス(ひよこ豆のペースト)とトマトのソース、サワークリームが添えられ、オリエンタルな味付けの一品。

ニュージーランドの南島でよく食べられている鹿肉(ベニソン)もありました。

獣くささは皆無!脂が少なくさっぱりとしていながら、噛むほどに肉の旨味が広がる幸せ。

どの食材も新鮮で、特に野菜はそのものの持つ味がしっかりと伝わってきました。
それぞれの皿が、型にはまらずに、季節ごとの素材の美味さを活かした料理に仕上がっており、何度も足を運びたくなるお店です。

最後は、デザートのバナナのスフレ。

卵とバナナの香りがふんわり広がるスフレをキャラメルソースやチョコレートアイス、レモンピールがアクセントになったビスコッティにからめていただきます。
満腹でも、ぺろりと平らげてしまう、天にも昇る美味しさでした!昇天!

レジの横では、自家製のジャムやアイス、レストランで使用しているこだわりのオイルや調味料も販売しています。

もちろん、オーナーシェフの料理本もありました!
ギフト用のセットもあるので、食にこだわる人へのお土産におすすめです。

食後はレストランに併設された畑を見学。

青々としげる野菜やハーブ。この写真のケールは味見させていただきましたが、そのままでも驚くほど美味しかったです。野菜の味が濃い!

もともと両親がこのあたりで農場をやっていたことから、この場所にレストランを作ったと語るオーナーシェフ。

現在は7人のシェフ、3人の畑専門スタッフ(!)が毎日働いているとのこと。
これからはさらにスタッフの教育に力を入れ、ポップアップショップの展開も構想しているそうです。

そして、そんな夢と情熱にあふれる彼が、最近畑の向こう側に造りはじめて噂になっているのがこちら…

城です。母の為に作った家とのことですが、なんとも無視出来ない堂々たる佇まい。
公私ともに話題がつきない、地元で愛される店でした。

プラート inダニーデン

ダニーデンで知らない人はいないという、老舗のレストラン『プラート』。
ダニーデン駅の裏手、港までほど近い場所にひっそりとあるお店です。


初めて来たのに、なんだか落ち着く店内。

所狭しと並んだ世界各国のお土産たちが、日本の温泉街の蕎麦屋や居酒屋、田舎のおばあちゃん家の居間を彷彿とさせるせいでしょうか。

そんな親しみやすさ満点のこのお店は、地元民からの支持も厚く、特に魚介系が人気とのことで、さっそく食べてみました!
この時期にしか食べられない、ブラフ地方で捕れる『ブラフオイスター』です。

生牡蠣のようですが、牡蠣よりもコリコリとした食感があって、とにかく旨味が濃厚。
食べた後はしばらく口の中に残った”旨味”だけでワインが飲めるほど。
この他にも日替わりのメニューなど、どれもボリューム満点で満足度の高いお店です。
ただ、ニュージーランドで定番のフィッシュ&チップスは置いていないのでご注意を。

オタゴ ファーマーズマーケットinダニーデン

ダニーデン駅横の駐車場で週末の朝、開催される朝市です。

朝7時すぎに到着すると、すでに、買い物カゴやエコバックを下げたお客さんがたくさん。

冬なのでちょうど朝日が昇って来た頃です。

駅のホームの一部にもお店が並びます。

リンゴの甘酸っぱい良い香りに惹かれて、2つ購入し、その場で食べてみました。
1つは砂糖をふったような甘さで、もう1つは外国のリンゴジュースのような強い香りと果汁に驚きました。日本のリンゴも好きですが、また別の美味しさでした。

朝市らしい新鮮な野菜や海産物の屋台のほか、その場で食べられるパイやコーヒーなどスナック系、オーガニック系フードの屋台も多く、朝ご飯にもってこいの朝市。
気さくな店が多く、敷地面積も比較的コンパクトな朝市なので、海外で朝市に行ったことが無い人も気軽に足を運べると思います。

オアマルのチーズ屋さん『ホワイトストーンチーズ』の屋台も出ていました。
ブルーチーズは、ブルーチーズ独特の良い風味がありつつさっぱりした口溶けで、とても美味しかったのですが、うろうろと悩んでいるうちに売り切れてしまいました。
気になるものは早めに買うべし!

そして、朝市の一角に出店していたこちらの屋台。

ダニーデンのソウルフード『チーズロール』の屋台です。売っているのは学生たち。
『チーズロール』は各家庭で作られる他、学校行事の資金集めの際に作って販売されることが多いそうで、この日もたまたまお店が出ていました。

見た目は地味ですが、おいしい!そして、カロリーは気にしない!
チーズロールは、粉末のオニオンスープの素をチーズに溶かして食パンに塗り、ロール状に巻いて焼いたものにバターをつけたシンプルな食べもの。シンプルさ故に、各家庭で微妙に違った調理法や隠し味があるそうです。

学生の街で人気のリノベ系カフェ

ボーゲル・ストリートキッチンinダニーデン


港町の倉庫をリノベーションしたカフェ。壁に描かれた巨大な魚の絵が目印です。
ちなみにダニーデンの街なかにはこういった壁画がたくさんあるので、散策するのも楽しいです。

現代的でオシャレな内装の店内。
お昼が近づくにつれて、周辺で働くビジネスパーソンや学生が集まってきました。

ブラウンシュガーのワッフルにシロップ漬けのルバーブとクリーム、レモンの風味が爽やかなシロップをかけて、いただきます!
ドリンクは定番のコーヒーの他、スムージーやフレッシュジュースも健康に気を使うダニーデンっ子に人気とのこと。
テーブルが大きく、がっちりしているので、課題をやったりスケッチをしたり、なんだかんだと長居してしまいそうなお店です。

世界一の坂でチョコを転がして競う

ジャッファレースinダニーデン


ギネスに“世界一の急勾配”として認定されている坂、『ボルドウィンストリート』。
急なところでは19度ほどあるという。
横から見るとこんな感じ。

転げ落ちそうです。
家もこの通り!

実はこの坂以外にもダニーデンには急な坂が多くあります。
その理由は、イギリスから人々が入植した際に、実際の土地の勾配を考えずにロンドンで道を設計したからという説が有力とのこと。

そんな“急すぎる坂”で年に一度だけおこなわれる、チョコを転がす祭りが『ジャッファレース』です。
時期が合わず、この目で見る事は出来なかったので、公式の動画で実際の様子をチェック!


動画URL:https://www.youtube.com/embed/F42VcDVQ7Ro

どうですか、この盛り上がりよう!
チョコにつけられた数字を1つ2ドルで購入し、エントリー。みごと穴に入ると旅行券などがもらえるこのレース。近隣住民はこのイベント後に落ちているチョコを集めてクッキーを焼いたりするんだとか。
ちなみに“ジャッファ”は、ダニーデンにあるキャドバリーの工場で作られているチョコの名前です。

左がその『ジャッファ』。オレンジ味の殻に包まれたチョコレートです。
右が、ダニーデンの街なかにある大きなキャドバリーの工場の煙突。
チョコレート工場見学ツアーが人気の工場ですが、現在、キャドバリーのニュージーランド撤退に際して工場が無くなるかもしれないという危機に!
ジャッファレースの為にも、工場存続を願う地元の声が多く集まっているそう。今後の行方が気になります。


オアマルのジェラート屋さんには、ペンギン味(!)に並んで、くだけ散ったジャッファ味もありました。地元の愛を感じます。

地元で愛される食のあれこれ、いかがでしたか?
今回私がメインで訪れたダニーデンとオアマルは、ニュージーランドへ行く日本人の中ではまだまだマイナーな地域ですが、とても魅力にあふれたエリアです。
是非ご自身の足と目でこの場所の魅力をたくさん発見してくださいね。

おまけ/ニュージーランド航空エコノミー機内食往復まとめ

成田空港からニュージーランドのオークランド空港までは約10時間半。
機内で過ごす長い時間の中でやはり気になるのは機内食!ということで、簡単にご紹介します。

成田→オークランド


【夕食】和食:唐揚げの甘酢ソースとごはん、ポテトサラダ、パン、チーズ、クラッカー、ラズベリーとチョコレートのムース
クラッカーとチーズはワインに合わせていただくと幸せになれます。

【朝食】洋食:スクランブルエッグにチーズとクリームソース、ハッシュドポテト、ベーコン、ヨーグルト、フルーツ

この『クッキータイム』のクッキー、甘じょっぱくてとても好みでした。
ニュージーランドのクッキーのブランドですが、原宿にもお店があるそうです。

オークランド→成田


【朝食】洋食:スクランブルエッグとソーセージ、ぶどうパン、フルーツ、ヨーグルト
ぶどうパンはシナモンと黒糖の香り。

【おやつ】チョコレートソースがたっぷり入ったチョコレートアイス
ものすごく濃厚で甘い魅惑のアイスです…

【夕食】洋食:チキンの煮物とマッシュポテトとグリーンピース、パン、ポテトサラダ、クラッカー、チーズ、ラズベリーケーキ

機内食でびっくりしたのは、配膳の前にメニューの説明が入る事です。
突然「チキンorビーフ?」と聞かれるのではなく、アナウンスで「本日のチキンは和食。唐揚げの甘酢ソースに…」と説明が入り、さらに希望に添えなかった場合は次の機内食を優先的に選ばせてもらえるという親切さ!

ワインは、エコノミーでも白赤ともに2種類から選べます。

その時によって提供するワインも変わるそう。

成田〜オークランド便は、現在1日1便の運行ですが、2017年7月21日からは、さらに羽田〜オークランド便が週3便追加されるとのことで、ニュージーランドがより身近な国になりそうですね!
ニュージーランドへ行く際には、是非ご利用してみてはいかがでしょうか。

midorinissato

新里 碧(にっさと みどり) 取材漫画家/イラストレーター/アーティスト 2011年愛知県離島振興事業「あいちの離島80日間チャレンジ」佐久島担当。元広告代理店アートディレクター。フットワークの軽さがウリ。 知らなかった場所へ出向き、現地でたくさんの人に話を聞き、それを元に漫画や記事を書くことが得意です。あとよく食べます。

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