ウナギを忘れたわけじゃない。ウナギ養殖の発祥地・浜松での、ウナギとギョウザの難しい関係

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ウナギを食べよう!土用の丑の日

本日は『土用の丑の日』。江戸時代から続くこの日の習慣といえば、もちろんウナギ!
なんでも冬が旬のウナギが夏場よく売れず困ったウナギ屋さんが、ウナギと『丑の日』の“う”をかけてPRしたところ、大繁盛したのが始まりだそうです。(諸説あり)

タレでツヤツヤなウナギ、よだれが…(http://www.photo-ac.com/main/search?q=%E3%81%86%E3%81%AA%E3%81%8E&qt=&creator=&nq=&srt=dlrank&orientation=all&sizesec=all&crtsec=all)

ウナギなら浜松。浜松なら……あれ、ギョウザ?

歴史ある浜名湖でのウナギ養殖

静岡県・浜松はウナギ養殖の発祥地で、その歴史は明治時代から100年以上続いています。浜松の浜名湖がウナギの養殖にいい条件が揃っていたこと、また物流の点でも好立地だったことから、“ウナギの産地”として全国的に知られるようになりました。

浜松市ホームページ(https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/miryoku/hakken/tokusan/unagi.html)

ところが近年、浜名湖のウナギの漁獲量は減少傾向にあります。水質はこれまでと同様に良好で豊かな湖であることに変わりはないため、乱獲や塩分の増加ではと言われるものの、はっきりとした原因はわかっていません。またウナギの漁獲量減少はアメリカやヨーロッパでも起きており、世界的な問題となっています。
そんな中、10年ほど前から浜松で新たに注目されてきたのがギョウザでした。

浜松餃子とは

浜松の餃子消費量は高く、宇都宮と張り合えるほど。その点に注目して市で調査を行い、2007年2月、浜松は「餃子消費量日本一」を宣言しました。さらに総務省の2011年家計調査では、一世帯あたりの餃子の購入額で宇都宮を抑え浜松がトップに。
浜松の餃子は『浜松餃子』として多くのメディアに取り上げられるようになり、浜松の『ギョウザの街』の認識は広まっていきました。
町おこしにつながるご当地グルメへの注目。もちろん市民にも喜ばれている……と思いきや、実は戸惑いの声も少なくないそうです。

“ギョウザはあくまでもサブ” 浜松餃子学会の思いとは

“これからはギョウザで行こう”を望んでいるわけではない

『浜松餃子』のPRを行っている浜松餃子学会。その関係者の方が、ニュースサイト『THE PAGE』のインタビューの中で、ギョウザを押す理由について語っています。

『浜松餃子』が有名になり始めてから、「ウナギがかわいそう」「ウナギがだめになってきたから、ギョウザを売り込もうとしている」という声が市民から聞こえるようになったそうです。しかし浜松餃子学会ではギョウザを浜松のメインにしようと考えているわけではないとのこと。

「浜松はまずはウナギ、ギョウザはサブでいい。僕たちは、市民さえ知らなかった長い歴史を持つ浜松餃子の食文化を根付かせ、町おこしをしたいだけなんです」

<浜松餃子なんて無い? 餃子日本一の裏側(上)──ウナギの敵だと思われて>https://thepage.jp/detail/20150727-00000003-wordleaf

ギョウザが好き、だけじゃなく、浜松が好き、という思いから『浜松餃子』のPRは始まりました。だから『浜松餃子』の定義は「浜松市内で製造されている事」と「3年以上浜松に在住して」いること。浜松で作られている点を重視しています。

浜松餃子学会ホームページ(http://hamamatsugyouza.jp/index.html)

THE PAGE 『浜松餃子なんて無い? 餃子日本一の裏側(上)──ウナギの敵だと思われて』(https://thepage.jp/detail/20150727-00000003-wordleaf)

ポッと出じゃない、歴史ある浜松のギョウザ

日本におけるギョウザの歴史は江戸時代にスタートしたと言われています。当初は珍しい中国料理のひとつという認識で、一般的に食べられるようになったのは戦後のこと。
しかし中国人が数多く在住していた浜松では、大正時代から今と同じ“キャベツを多く使う”という特徴を持つギョウザが食べられるようになりました。戦前ころのギョウザの味は現在まで引き継がれているそうです。

sawa

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