ISPが、IoTホーム・ゲートウェイの最初の勝者になる。

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 Gartnerによると、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が、スマート・ホームのIoTホーム・ゲートウェイにおける、最初の勝者になるという。 2015年8月11日

 By Startupcity

 モノのインターネット(IoT)技術は、スマート・ホームに、スマートフォン、スマートTV、スマート・キッチン、スマート・オーブン、スマート空調、スマート照明、スマート火災報知器、スマート監視カメラ、スマート・ロック、および、スマート・グリッドといった、あらゆるスマート・アプライアンスの複合体を産み出した。

 これからのスマート・ホームの基本的な要素である、10年前に生まれた、「モノのインターネット(IoT)」技術は、Generation Z(1980年代~2000年代に生まれた人の子供の世代)の時代向けに開発された技術である。

 世界の代表的な市場調査会社、Gartnerは、IoT技術の出現に関する調査を実施し、将来のイベントで紹介する。

 Gartnerは、IoT市場に関する調査に基づき、IoT技術の産物の1つである、スマート・ホーム市場の将来像も描いている。

 Gartnerは、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が、スマート・ホームのIoTホーム・ゲートウェイの戦いにおける、最初の勝者になると見ている。

 最近、Gartnerは、スマート・ホーム市場における、急速な成長を見て、新たな調査のアップデートを実施した。

 このアップデートされた調査結果によると、これらのスマート・ホーム・アプライアンスのスマートさは向上し、価格は急激に下がってきた。

 また、スマート・ホーム・アプライアンスを、監視したり、制御したりする機能が向上し、速いペースで発展した。

 Gartnerのアナリストによると、家庭用の、さまざまなIoTアプリケーションには、肉を料理する方法を教えてくれたり、レシピを提供してくれたりする、スマート・ストーブ、温水や洗剤を節約できる、スマート皿洗い器、ランドリーの洗濯時間を短縮できるスマート乾燥機、外出先から操作でき、点灯や消灯をプログラムできるスマート照明、部屋を快適な温度に保つための、スマート・サーモスタット、熱や煙やCOなどを検知する、スマート火災報知器、不法侵入者などを監視する、スマート監視カメラ、および、インターネットをブラウズし、Google Playなどで提供されている映画やTV番組を流すこともできる、スマートTVなどが含まれるという。

 ユーザは、PC、スマートフォン、あるいは、スマートTVなどで、スマート・ホーム・システム全体を監視したり、さまざまなスマート・アプライアンスを制御したりできるようになる。

 例えば、ユーザは、外出先からでも、スマートフォンなどを使用して、スマート・ホーム・システムにアクセスし、家のスマート照明やスマート空調器などを操作できるようになる。

 また、ユーザは、スマート火災報知器やスマート監視カメラから、スマートフォンに送られてくる、警告メッセージを見て、家庭の監視カメラを操作して、状況を確認し、適切に対応できるようになる。

 現在、スマート・ホームのIoTホーム・ゲートウェイ市場は、依然として、優れたビジネス・モデルに欠けるか、あるいは、ビジネスの成熟度に欠けている。

 家庭向けのIoT市場において、スマート・ホームの世帯数は、現在の1~2億世帯から、2020年までに、5~7億世帯に増えることが期待されている。

 ケーブルTV会社、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)、セルラー通信サービス・プロバイダは、IoTアプリケーション、IoTプラットフォーム、および、IoTゲートウェイなどを提供するベンダと提携し、IoTプラットフォームやエコシステムを確立している。

 スマート・ホーム・アプライアンスは、さらにスマートになり、IoTホーム・ゲートウェイは、さまざまなベンダのスマート・ホーム・アプライアンスを接続するための中心になっている。

 Gartnerは、PCのオペレーティング・システムが、MicrosoftのWindowsで独占され、モバイル・デバイスのオペレーティング・システムが、GoogleのAndroidで独占されたように、IoTホーム・プラットフォームのオペレーティング・システムも、特定のオペレーティング・システムに独占されるだろうと見ている。

 大都会のモデル・ハウスには、特定プロバイダのIoTホーム・プラットフォームと、特定のベンダのスマート・アプライアンスを使用した、スマート・ハウスが展示されている。

 IoTホーム・プラットフォームのプロバイダは、他のベンダとの提携を広げ、さまざまなベンダのスマート・アプライアンスと互換性を持たせ、相互に接続し、相互に連携できるようにしている。
 
 さらに、IoTホーム・プラットフォームのプロバイダは、IoTホーム・ゲートウェイを通して、さまざまなベンダのスマート・アプライアンス同士がコミュニケートし、相互に連携できるようにして、自分たちのエコシステムを拡大させることに取り組んでいる。 

 インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)やケーブルTV会社などは、IoTホーム・ゲートウェイのプロバイダ、および、スマート・アプライアンスのベンダとパートナーを組み、IoTホーム・ゲートウェイにおける戦いの勝者になるだろう。

 IoTホーム・ゲートウェイは、スマート・アプライアンスを統合するために必要なハブになり、統合されたハブやIoTゲートウェイのソリューションを提供するようになるだろう。

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