世界の謎と不思議が集結したイベントが浅草花やしきで開幕。創刊45周年を迎える月刊「ムー」が日本最古の遊園地とされる「浅草花やしき」とコラボした「ムー不思議博覧会 in 浅草花やしき」です。ディープでレトロな花やしきの雰囲気とオカルトでパラノーマルな「ムー」の世界観がこんなに相性が良いとは……。さっそく行ってみて体感しました。
花やしきに近付くにつれ、浅草の江戸と昭和と令和が混ざり合った景色がすでに異世界の空気を醸し出していて、花やしきの門をくぐるとさらにカオスな光景が広がっていました。花やしきを訪れたのは何十年かぶりですが、昔なつかしいアトラクションがひしめき合っていて、エモさがこみ上げ、昭和の走馬灯がよぎります。
園内各所では「UMA遭遇ラリー」というクイズ企画や、園内に隠れているツチノコを探す企画も開催。園内は死角が多くて探すのがなかなか難しいです。
そしてメインの会場は、奥の建物の3階のイベントスペースです。特別展示「ムー不思議博覧会」は、ミステリー大国メキシコからやってきた宇宙人関連の貴重なコレクションを展示(入場券で入った場合プラス500円の有料コーナー)。このコーナーの目立つところに展示されていたのは、2023年にメキシコ議会で公開された「宇宙人のミイラ」です。まさか現物を1万キロ以上離れた東京で拝むことができるとは。指は3本で、体内には卵が存在しているというミステリアスな遺物です。ナスカで発掘されたというミイラは、その後地球由来の材料で作られた人工物と判定されていましたが、実際に存在していた宇宙人に似せて作ったという説もあります。「宇宙人のミイラの指」も展示されていました。
さらに本邦初公開となるのは、メキシコの宇宙人博物館「アリステア」の収蔵品。メキシコの富豪マリオ・イゲラ氏が、自宅の一部を改装して宇宙人関連の遺物を公開している博物館で、そちらからはるばる日本に運ばれてきたアイテムは、見たこともない不思議なものばかり。古代メキシコの時代の出土品が多いようです。
撮影禁止なので記憶に刻み込みましたが、古代人が宇宙人と交流していたことが実感される作品の数々に圧倒されました。宇宙人の坐像がいくつかあったのですが、すごく姿勢がよくて、あぐらをかいていたので、一見仏像かと思いました。瞑想をしているようにも見えます。高次元の生命体はヨギのような精神的境地なのでしょうか。顔はグレイっぽくて目が大きくアゴが尖っていて、耳がない宇宙人の像もあり、顎や口が小さいので、基本、言葉で話すのではなくテレパシーで意志を伝えていたのかもしれません。
宇宙人の頭部だけの像もあり、ブランクーシの作品のようで芸術的でした。UFOの絵を刻んだ石や、UFOをかたどった石など眺めていると、しばらくここに佇んでいたら宇宙人と交信ができそうな気になってきます。会場は宇宙人の波動に浸れるパワースポットでした。メキシコの富豪も、宇宙人のパワーで金運が高まったのかもしれません。
宇宙人系だけでなく、ヒバゴンの足形や、ツチノコの蛇拓図など、日本古来のUMAの貴重な展示もありました。世界は謎と不思議だらけです。
会場を出ると、無料の展示とショップがあり、そちらも充実していました。
パネル展示では、さきほどの宇宙人博物館「アリステア」についての詳細を解説。宇宙人をモチーフにした装飾品や石板や土偶、絵巻などが展示されているそうです。また、宇宙人と古代人のハイブリッドの誕生を表現した工芸品もあり、メキシコ人の何割かは宇宙人の血が混じっているのかもしれない、とロマンが広がりました。
メキシコには他にも宇宙人系セレブがいて、ロベルト・ゴドイ氏は「歌」で宇宙人やUFOと交信できる宇宙人コンタクティだそうです。アルクトゥルス星人に所有するホテルの部屋を貸していたこともあるとか。高次元の宇宙人に親切にすると良いことがありそうです。
171年の歴史がある浅草花やしきについてのパネル展示もありました。1984年にオープンし、2010年まで存在していた歩くタイプのお化け屋敷には、本物が出るという噂もささやかれていました。今、改めて花やしきを訪れると、年季が入った園内はお化け屋敷以外にもあちこちに見えない存在がいるような気がします。人間や霊、そして宇宙人が混じっていても気付かれなさそうな、渾然一体とした空間。だんだん今がいつの時代なのかわからなくなってきて、時空を超越できるイベントでした。
「不思議ムー園地 浅草花やしき」開催概要
【開催期間】2024年9月4日(水)~10月14日(月祝)
【期間中の休園日】2024年9月10日(火)
【営業時間】10:00~18:00
※天候により変動あり
※最終入園は閉園30分前
【開催場所】浅草花やしき