梅雨の時期でジメジメ、そして高温になる夏。この季節に何とかしたいのがニオイだ。世の中にはニオイの元から立つ消臭剤や別の香りでマスクしてしまう芳香剤の2種類に大別できるが、今回は消臭剤をレビューする。
業務用の消臭剤を製造しているハル・インダストリはニオイ専門の会社だ。実は知らないところで気が付かないところで同社の消臭剤は活躍している。それこそ業務用なので人が多く集まる場所やプロが使用する現場でないと見かけることは難しい。
そんなプロ用の製品だが、素人向け(玄人に対しての用語で決して一般がトーシローという意味ではない)にもにも販売されていて、基本的に中身は同じなのだがプロは用途により細かく使い分けているので使用方法を誤ると「効果がない」と判断してしまうのが素人だ。かくいう記者もめでたく素人の仲間入りで誤った方法で使用して効果がないと思い込んでいた「ど素人」である。
記者は部屋の空気そのものを無臭化しようとして、安易にミスト式のものを部屋中に振りまいていた。しかし効果が感じられない。実は空間には写真のビーズタイプを置くのが正しい。スプレー式やミスと式は別の用途だったのだ。これでは効果がないと思い込んでしまうのは当然で、ど素人もいいとこだ。プロ用にはそれだけの理由があり、専用のものを使う分けるのは例えば工具が用途別に専用品で細かく分けられているのと同様に、1つで何でもというわけにはいかないのだ。
あらためてビーズ型の消臭剤を空気清浄機の上に置いておくと空気清浄機では何ともならないニオイはいとも簡単に消えた。もちろん速効というわけではないが、部屋の中なので外出中に徐々に消臭に成功している感じだ。これは玄関に置かずにリビングに置いていたら帰宅したときにすぐにわかる。
容器の大きさは置く場所や部屋の広さにより選べるので最適なものをセットする。詰め替え用もありエコな消臭ライフが遅れる。なお、いかにも冷蔵庫に置いておけそうな形のものはゲル剤で倒れても液体がこぼれることはなく、冷蔵庫の他に靴箱にも使用可能だ。
そして記者が間違えて部屋に振りまいてしまったミスト式のものは、空気ではなくモノに振りかける製品だった。これは革製品には使用できないが、布には直接振りかけても構わないので、カーペットやカーテンに吹き付ければそこからのニオイは遮断される。そして梅雨の時期に問題になる部屋干しの生乾きのニオイ。これは主に雑菌が繁殖することによるニオイなので、本品をまだ濡れた洗濯物に直接吹いておけば、除菌作用で雑菌の繁殖を抑え生乾きのニオイは出なくなる。
同社に聞いたところ、重要なのは液体が乾いてからも効果を発揮するので、常時本品で濡れている状態でしか効果がないというのは間違いであるとのことだ。洗濯物やカーペット、カーテンやすでに掛けてある服まで本品を振っておけば外出時にも心配することはない。
ちなみに強力に噴射するスプレー式のものは、瞬間消臭剤なのでピンポイントのニオイの元に使用するのが正しい。例えば排水口やゴミに出す日までの生ごみ、またはトイレ等の空間の狭い範囲で直接スプレーすれば完了だ。
夏の旅行で1泊だから着替えはなくてもすぐに帰るからいいかと思っていて、あまりの暑さに汗だくで焦ったという経験のある方は、素直に着替えを持っていくかミスト式を小分けにアトマイザー等に入れて持っていくと消臭だけではなく除菌もしてくれるので一層安心だ。清潔に保つという意味だけではなく、前述したように雑菌の繁殖はニオイのもとになるからだ。
このように、プロ用は用途により細かく使用方法が分かれていて、その用法を正しく守ることにより最大限の効果が発揮されるのは医薬品と同じだ。よって絶大な消臭効果がある同社の製品を手に取る際には用法を守り正しく使用して、梅雨や夏の嫌なニオイとおさらばして快適な無臭ライフを手に入れていただきたい。
※写真はすべて記者撮影