永遠のデザート「フルーチェ」が禁断のフルーチェレシピを発表!試してみた

  by 古川 智規  Tags :  

ハウス食品のフルーチェと言えば、記者の世代には懐かしいデザートである。母親がどんぶり一杯に作ってくれたフルーチェを妹と取り合ったのは数十年前の話。いつかあのどんぶり一杯のフルーチェを独り占めして食ってやると誓ったくらい我々の世代には思い入れのあるものである。
もちろん今でも現役のフルーチェだが、いざ大人になってどんぶり一杯にと思ってもなかなか一人で作ろうとは思わない。別につくり方が難しいわけでもなく、値段が高い高級品なわけでもない。同社のゼリエースやシャービックも大好きなデザートだったが、なぜか大人になると「子供向け」というイメージが強いのか手が伸びない。
そんな中で、同社は「禁断のフルーチェ」というものを発表しているのを目にして、そんな商品が出たのかと見てみるとそうではなく、ひと手間かけるだけで禁断のフルーチェになるという。早速試してみたのでレポートする。

用意するものは、従前どおりのフルーチェと牛乳。それにひと手間加える生クリームである。今回は動物性脂肪を使用した生クリームではなく、植物性油脂が主原料のホイップクリームを使用した。好みの違いはあろうが、一般的にコクや口当たりは生クリームの方がよい。ホイップクリームの利点は安いこと、より白いこと、あっさりしていること、保存可能期間が長いことだろうか。

フルーチェは特別に精製されたペクチンを含む食品である。このペクチンが牛乳のカルシウムと結合してゲル化する。あのプルプルの液体でも個体でもない不思議な食感は自然の化学反応を利用して得られているのである。
通常のレシピは本品1袋(200グラム)に対して牛乳200ミリリットルである。要するに1:1だ。この分量比は変えずに牛乳を半分にして生クリームを加える。すなわち、本品1袋、牛乳100ミリリットル、生クリーム100ミリリットルである。
ケーキを作るわけではないので、生クリームを泡立てる必要はなく液体のまま牛乳と同様に加えるだけだ。

後はゲル化するまで混ぜる。牛乳の量が半分なのでゲル化がなかなか進まない場合は、ある程度トロトロになった段階で冷蔵庫で30分ほど冷やせばよい。程よく固まれば出来上がりだ。

さて、見た目は普通のフルーチェと変わらない。しかし食べてみると大違い。
牛乳の味がほとんどせずに、ケーキの上に乗っている生クリームのイチゴ味(フルーチェがイチゴ味だったため)をすくって食べているような感覚だ。しかしベタベタせずにプルプルのフルーチェの味と食感はそのままだ。まろやかさと濃厚さが一層増した禁断のフルーチェは子供に食べさせている場合ではない。ここはどんぶり一杯に大人食いするしかないうまさだった。

さて、ケーキを作るわけでもなく生クリーム(今回はホイップクリーム)を購入してしまったので、当然ながら余ってしまう。余った生クリームはカルボナーラに使ってもよいし、写真のようにぜい沢にコーヒークリームとして使ってもよいし、ミルクティーでもいいだろう。クリームが入ったぜい沢なコーヒーと、濃厚でまろやかな「禁断のフルーチェ」で懐かしくも立派に現役な一級品のデザートタイムをステイホームで味わってみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

Twitter: jj6tje

Facebook: jj6tje