季節ごとのアイテムを紹介する特集はいよいよ冬に突入した。今年は巣ごもりが何となく主要テーマになってしまった感があるが、ウィズコロナは仕方のない時代なのかもしれない。それでも世の中は捨てたものではなく、これに合わせた便利アイテムや時短製品が素早くかつ、多く登場した。企業の商品開発も消費者もコロナに負けじとそれぞれの努力をしているように感じる。
そんな世情の中で、今回も冬向けアイテムとして普段使いしていただきたいものを厳選して取り上げるので参考にしていただきたい。
今回のメニューは次の通りだ。気になるアイテムからお読みいただきたい。
・ターフデザイン ライトマフラー
・⾮接触スプレー
・エルクリーン
・大津式お掃除ブラシJ
・ベビーフット 角質柔軟&保湿フットクリーム
・イノセントのビッグニットプロジェクト
ターフデザイン ライトマフラー
なかなか外に出ることができなくても、散歩や買い物等で出ないわけにもいかないし、気が滅入るくらいなら家の周りを散歩くらいはした方が精神衛生上も、健康上も良いことは論を俟(ま)たない。ただし季節は冬なので、寒い中で歩き回って風邪でも引いたら本末転倒だ。なるべく暖かくして出かけたい。
朝日ゴルフが販売する「ターフデザイン ライトマフラー」はゴルフ用品店が開発したゴルフ用の超簡単装着の新素材を使用したマフラーである。
Air Flakeという新素材は羽毛の軽さと空気を含むことによる断熱保温性と軽さを兼ね備えたリサイクル素材である。よって羽毛よりも安価で洗濯もできるのでランニングコストも抑えられるという特徴を持つ化学繊維、いわば人工の羽毛である。
装着は簡単で、形状は長広い通常のマフラーだが片方がループ状になっており、もう片方を首に回してループの中に突っ込むと完了だ。
幅が比較的広くボリュームがあるので付けた瞬間は圧迫感を感じるものの、繊維の柔軟性が高くすぐに首の形状にフィットする。よって隙間から冷気が入り込むこともなく暖かいままだ。
天然繊維の場合は同じ形状で使用しているとそのままの形で戻りにくくなるが、本品は復元力が極めて高く圧縮してもすぐに元に戻る。よって使用しない間は圧縮して収納すると非常にコンパクトであり、外に出たときに取り出せばすぐに復元するので普段の通勤・通学にも暖かい環境を手に入れることができる。風邪をひかないためにもこの冬は必修のアイテムかもしれない。
⾮接触スプレー
外出から帰宅すれば、一層の自衛が求められる昨今なので手洗い・消毒・うがい等々、やらねばならないことは少なくない。
commproがROHACOの販路で販売する「⾮接触スプレー」はその名の通り、非接触でエタノール等の消毒液をスプレーしてくれる優れもの。
これまでこの手の製品は大型でどちらかというと業務用や店舗・事業所向けというものが多かった。しかし接触せずにスプレーすることができるアイテムは家庭でも何かと便利なのは間違いない。そこで同社では非常に小型で個人使用にもまったく支障がない本品を開発した。
まず電源はマイクロUSBからの充電式なので、ACアダプターやコンセントをつないでおく必要はない。ケースを外して中のボトルに消毒液を入れてセットするだけだ。付属のコットンを液体が伝わり浸透するまでに多少の時間はかかるが、故障ではないのでしばらく放置して充電しておくと良いだろう。
電源を入れた時のLEDはイルミネーションのためだけにあるのではなく、家庭での使用を考慮して常夜灯としても機能する。例えば玄関に置いておくとしてLEDを点灯させておくと(Hi・Lo・Offの切り替え可能)、一人暮らしで帰宅時にも目立つし、夜でも消毒液のありかがわかるだけでなく、常夜灯としても機能する。LED1灯なのでバッテリー消費にはほとんど影響はない。
スイッチを長押しすると青色LEDが点灯して準備OKとなる。
撮影のためにセンサーに指を置いているが、本機上部に手をかざせば近接センサーが反応して、消毒液が上方に向かい噴霧されるので手のひらで受けてそのまますり込めばよい。家族といえどもどこで付着したかわからないウイルスが存在するかもしれないポンプに触れるのはリスクがあるし、かといってスーパーや飲食店に設置してある足踏み式の装置を置くのはあまりにも仰々しい。そういう家庭や、一人暮らしでもついつい忘れてしまう帰宅時の消毒に、小型で手をかざすだけの本品は大いに助けになるだろう。
エルクリーン
ルナクリエイトが販売する「エルクリーン」は、水から除菌水を作るデバイスである。エタノール等の市販の消毒液が直接使用しにくいペットやその用品、口に入れる可能性のある赤ちゃん用品等に威力を発揮する。もちろんエタノールによる手荒れにお悩みの方にも良い。水さえあれば新鮮な除菌水をいつでもどこでも作ることができるのが特徴なので、カバンに忍ばせておいても良い。
使用方法は簡単で、マイクロUSBで本機を充電して、スプレーキャップ2杯分の水を本体に注入して、スタートスイッチを押せば約15分で除菌水が出来上がる。生成した除菌水の有効期間は約72時間で、本機のインジケーターで有効期限切れは通知してくれる。とはいうものの、一度に生成できるのはわずかな量なので、すぐに使い切ってしまう量である。その都度新たに生成するものと考えてよいだろう。
実際に動作させてみて、水の注入口に耳を近づけるとシュワシュワと液体が発泡する音が聞こえたので何やら反応が起こっているらしいことはわかった。
本機の動作原理は注入した水に電圧をかけ主に過酸化水素を発生させる台湾の技術である。実はWHOのホームページにもコロナウイルス対策品のひとつとして掲載されている。
他に加える化学物質はないのでコストは本機とわずかな水だけである。電気反応を促進させるためのフィルターが2本必要で、これは標準で付属していておよそ1年半は使えるとのこと。また期間限定ではあるが、現在は予備フィルターが付属するとのことなので予備フィルターを含めて何も購入せずに約3年は使用可能だろう。生成した消毒液をケチらずふんだんに使えば使うほどお得というものである。
さて、本機に付属している除菌水検査キットを使用してみた。写真左側が使用前で、色が変われば除菌水になっているということだったが、写真右で色が変化した。記者が同社に取材したところによると、本試験紙は過酸化水素を検出するものだということなので本機の動作は正常ということだろう。
なお、一般的に傷の消毒に使用されるオキシドールは生体の酵素と反応してオキシドールが酸素を手放すことにより発泡している。本機で生成される除菌水は医薬品のオキシドールほど濃度は高くないので生体に付着しても発泡はしない。専門的な検査結果についてはエビデンスとして後述する。
さてこれだけで納得する記者ではないので、手持ちの試薬でもう一つ実験をしてみた。過酸化水素が発生しているのであれば水溶液は酸性を示すはずである。測定方法と結果は以下の通り。
まず対照実験として東京都水道局の水道水(写真中)と、その水道水を手持ちの水素イオン水発生器を使用して生成した水素イオン水(写真右)をまず対象にして測定してみた。写真中の水道水は当然ながらpH7.0の中性を示し、写真右の水素イオン水はpH9.0の弱アルカリ性を示した。
ここからちょっと意地悪をして、この弱アルカリ性の水素イオン水を本機に注入してどうなるのかを実験した。結果は写真左の通りで、弱アルカリ性の除菌水が中性を通り越してpH5.0の弱酸性になった。
なお、本品は医療機器でも医薬品でもないが同社に取材してエビデンスを入手した。そのうちのいくつかを付記しておくと、台湾の長庚大学による検査報告書ではA型インフルエンザウイルス・B型インフルエンザウイルスともに本品がそれらを阻害する可能性あるとした。また日本食品分析センターによる試験報告書によるとインフルエンザウイルスを使用したウイルス不活性化試験では本品にウイルス液を混合して5分後、15分後、30分後のいずれも検出せずであった。
大津式お掃除ブラシJ
年末が近づいてくると大掃除をしなければならない季節である。しかしゴミを出す分にはいいのだが、1年間の汚れがたまった部分の大掃除は悩みの種だ。
ドリームが発売する「大津式お掃除ブラシJ」は、これからの季節に必要な大掃除の必需品であるいわゆるお掃除ブラシなのだが、そこらのヤワなブラシではない。覚悟して使用していただきたい。
しつこい汚れや油汚れには使用済みの歯ブラシが大活躍というのは常識だ。それでも取れない頑固な汚れにはコレ、まさに決定版と言える。
形状をご覧いただければお分かりの通り、柄はJ型をしたステンレスの金属製で頑丈。柄の部分に力を加えると折れ曲がるのは汚れが頑固であればあるほどあるあるなのだが、本品はテンションを掛けてくれといわんばかりに指を置くストッパーが付いている自信かつ親切設計だ。そしてブラシは、最初に触ったときに工業用の金属ブラシかと思ったくらいに強固だったが、実は硬めのナイロンブラシなので掃除する部分を傷つけることはないし、どこにでも届きそうな細さで、細かいところも根こそぎかき出してくれそうな予感。ここまでこだわった本品は職人が作る日本製だ。耐熱性なので熱湯消毒もできるが、3本セットなのでキッチン用・バストイレ用・サッシ等の外用と使用箇所で分けておけるのもうれしい。
実際にシンク特に排水周りの清掃を行ってみた。写真左がビフォーで右がアフターである。汚れそのものもそうだが、写真上部の反射光をご覧いただければステンレスのくすんだ水あかがなくなっているのがお分かりいただけるだろう。
本品で洗剤を使わずに水道の水だけでこすってみると、円になっていて磨きにくい場所もきれいになった。さすがに金属のサビは水でこすっただけではどうにもならないので、これは後でクレンザー等で磨く必要があるものの、あまり触りたくない場所やゴム手袋が必要な個所も本品でこまめにこすっておけば大掃除に慌てて磨きこまなくても常時きれいになることだろう。浴室もシャワーの水だけで目地のカビや水あかが落ちたので強力な助っ人になることは間違いない。
ベビーフット 角質柔軟&保湿フットクリーム
大掃除の後はボディケアも忘れずにしたい。今回は足に特化したケアだ。
リベルタがが発売する「ベビーフット 角質柔軟&保湿フットクリーム」は、同社が手掛けるベビーフットシリーズの保湿クリームである。保湿系のアイテムはたびたび特集で登場しているが、本品は足に特化したものなので冬の乾燥でガチガチにお悩みの方はお試しいただきたい。
足の裏は角質が特に頑固で、取ろうと思えば取れるがそれを無理にやってしまうと表皮まで一緒にはがれて血まみれになったという経験をお持ちの方も多いはず。軽石で削りすぎて表皮が弱くなり歩いているうちに破れて悲惨なことにという事例もある。さらに痛みを伴い冬の間中、歩くのに苦労するという笑えない事態も。
使用前にできれば同社の削らずに浸しておくだけで角質がベロっとはがれる「ベビーフット」でツルツルにしておきたい。
さて、本品を塗布することにより、角質が柔らかくなり美容成分が浸透して保湿する。ちょっと足に使うためだけにはもったいないくらいの美容成分が配合されているが、これは日本とは比べ物にならない寒さと期間や乾燥著しいノルウェーをはじめとする北欧向けに開発された海外処方のシアバターフットクリームをベースにして、保湿成分を増量したうえでバージョンアップされたものなので日本人にとってはぜい沢な配合になったとも言える。
仕様結果は記者の足で恐縮だが、マイクロスコープで撮影したビフォー(写真左)、アフター(写真右)でる。肉眼で見た目には多少白くなっている程度だったがマイクロスコープで拡大してみるとこんなにガサガサだったのかと記者自身が驚くほどだった。写真右は本品を塗布後10分経過した後に撮影した。結果は写真をご覧いただければ一目瞭然だろう。なお、今回は浸すだけで角質ケアができる「ベビーフット」の事前仕様はしておらず、いきなり本品を使用しての結果である。
ガサガサにお悩みの方はお試しいただきたい。
イノセントのビッグニットプロジェクト
最後に一休みして、できる方は小さな編み物に挑戦してみてはいかがだろうか。できない方は美味しいドリンクはいかがだろうか。
英国発のチルド果汁ドリンク「イノセント」は何度か取り上げたことがあるが、この写真を見てピンときた方はかなりのツウであり国際派の人物だと推察する。
ピンときていただきたいところは、ドリンクが被っている帽子である。このニット帽は同社の一大プロジェクトのひとつなのだが、日本には初上陸である。英国をはじめ9か国で実施されていた本プロジェクトの手順は以下の通りである。
すなわち、普段からイノセントを飲んでいる顧客が手作りのニット帽を同社に寄贈する。その寄贈されたニット帽をドリンクにかぶせて同社が販売する。同社はこのニット帽を被ったドリンクの売り上げの一部をNPO団体に寄付するというもの。
このプロジェクトは以前から知っている日本人も海外に手作りニット帽を送付することで参加している方は一定数いるという。同社ではこれを日本市場で展開して日本の児童貧困問題に寄与しようと、売り上げ1本に付き25円を日本財団に寄付して貧困で苦しむ日本の子どもたちを支援する。
このプロジェクトはチャリティーの要素があるのだが、参加には2つの方法があることが特徴だ。すなわち、編み物ができる人はドリンクにかぶせるニット帽を編んで同社に寄贈すればチャリティーの原資たるべきニット帽で貢献することができる。
また編み物ができない方は、ニット帽付きのドリンクを購入することにより支払った代金の一部が寄付されるという仕組みである。
ニット帽の募集はすでに始まっており、ニット帽をかぶせたドリンクのオンラインショップでの先行販売は12月4日からである。(店舗では順次開始予定)
ニット帽の編み方も掲載されているプロジェクトのURLを記しておくので、編んだり飲んだりしながら社会貢献してみてはいかがだろうか。
※参考・ビッグニットプロジェクト
https://www.innocentdrinks.jp/bigknit [リンク]
実用品から心に訴えるものまでを取り上げたが、みんなそれぞれが苦労している中で読者のお役に立つものが一つでもあれば、記者も記事を書いて社会に小さな貢献ができた甲斐があるというものだ。気になるものから是非お手に取って試していただきたい。
※写真はすべて記者撮影