昨年8月、何者かにより、とあるpixiv(イラスト投稿サイト)ユーザーの個人情報開示請求がプロバイダー(OCN)に対しなされた。しかし、請求内容に不明な点、疑問点等が多い為、ユーザーがOCNに対して問い合わせをした所、OCNから納得できる解答が得られず、事の真相を探る一連の成り行きを、そのユーザーが自身のTwitterで公開している。
Twitterで公開されているやり取りによると、個人情報の開示請求をした者をOCNに問い合わせた所、「個人の氏名での請求のため、答えられない」とそれを拒否された為、個人情報開示を求める根拠として請求者が示した資料に、ユーザーがpixivに投稿した現代美術家の村上隆氏の写真をネタに使ったコラージュ画像と、それに対する肖像権、名誉権等の損害賠償請求権を主張する旨の記載があったので、ユーザーは直接村上隆氏にTwitter経由で連絡を試みている。村上氏からは、直接「身に覚えが無い」との返事が得られている。
また、同じ資料にpixivのサーバや投稿時間などが細かく記載されていたことや、ユーザー自身が日頃から抱いているpixiv運営に対する不信感等もあり、そのユーザーがpixiv事務局や同社代表取締役社長である片桐孝憲氏にメールやTwitter等でも問い合わせてみるのだが、同事務局、片桐氏双方からの解答は得られていない模様。それも含め、そのユーザーがTwitter上でほのめかしているようなpixiv運営側の関与は、現状ではそれを裏付けるものは出てきていない。一方で、pixivの情報セキュリティーは以前からその脆弱性が一部指摘されており、pixivが保有している個人情報が第三者に漏れ、それを利用されての謎の人物からの個人情報開示請求の可能性は、同Twitter上で他のユーザーからも指摘されている。
pivixユーザーとして人気の高橋けんじ氏がこの一件に関してTwitter上にコメントを出しており、「現状はpixivしか知り得ない情報を元に、事実と整合しない訴えを捏造し、個人の情報をプロバイダに開示請求させて回っている奴が居るということになると思う」とpixivユーザーはもとより、全ネットユーザーに注意を促している。
※画像はpixivユーザーが自身のTwitterで公開した実際の「発信者情報開示請求書」の見出し部分を引用したもの