ウミヘビは高級食材
ウミヘビはヘビの仲間であるが、神経毒を持ち、咬まれると主に麻痺やしびれが起き、やがて呼吸や心臓が停止して死に至る。特にウミヘビの場合、海中で咬まれることが多いため、放っておくと身動きが取れなくなり溺死してしまう恐れもある。口が小さいのでめったに噛まれることはないが、海で出会うとドキッとしてしまう。
沖縄の国際通り市場などに行くと、乾燥したウミヘビが売られていて驚かされる。そう、沖縄でウミヘビを食用にする。イラブー汁は琉球王国の宮廷料理の流れを汲む、沖縄の伝統料理。イラブーとは、エラブウミヘビのことであり、伝統的に神事に携わるノロにのみ、産卵のために上陸したものを採捕する漁業権が許されてきた歴史を有する。
漁獲したイラブーは硬く乾燥した燻製にして保存し、これを手間と時間をかけてもどし、煮込んで出汁をとる。汁の具はこのイラブーのほかに、島豆腐と呼ばれる沖縄独特の豆腐や豚肉、昆布や野草などが用いられる。 かつては宮廷の高級料理であったために庶民がめったに口にできるものではなかったが、伝統的に薬用効果があるとされ、産後、病後などの滋養料理として沖縄で人気がある。神経痛、打ち身、リューマチに効果があり、また利尿剤となると伝えられる。
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参考 National Geographic news http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150113/431560/
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