植物の葉の表面にある気孔にはどんな働きがあるだろうか?
気孔は主に光合成、呼吸および蒸散のために、外部と気体の交換を行う目的で働く。光合成の基質の一つである二酸化炭素は、空気中から主に気孔を通じて供給される。さらに、葉の内部(葉肉)で行われた光合成により生じた酸素も気孔より排出されるほか、蒸散による空気中への水蒸気の放出も同様に気孔を通じて行われる。
屋上緑化では植物の気孔からの蒸散作用により周辺の気温を下げる効果がある。例えば直射日光に晒されている厚さ300μmの葉は、冷却しなければ1分間で100℃に達するが、植物は蒸散によって太陽から入射する熱の半分を吸収している。
最近では、大気汚染物質であるオゾンを吸収する働きが注目されている。植物は、葉の表面の「気孔」という小さな穴を通じてオゾンを吸収する。しかし高温になると、水分を失わないように気孔を閉じる傾向がある。乾燥が進むほど、気孔をしっかりと閉じて水分を守ろうとする。
地球温暖化による気温上昇で、気孔を閉じてしまうためオゾンの吸収量は減少し、光化学スモッグが発生しやすくなる。その結果、呼吸器合併症を発症する可能性が高まり、最悪の場合は死につながることがある。
参考 National Geographic News:猛暑で大気汚染が深刻化 Wikipedia:気孔
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