牛めしや定食に定評がある松屋。日常的に通っている人も少なくないと思いますが、その松屋がラーメン二郎インスパイアともいうべき松郎『にんにく野菜牛めし』の販売を開始しました。
松屋のラーメン二郎インスパイア『ニンニク野菜牛めし』はマシ可能
しかもこの『ニンニク野菜牛めし』はマシ(大盛り)まで用意してあるインスパイアっぷり。ポスター画像もラーメン二郎を彷彿とさせるデザインです。
ラーメン二郎と松屋ファンがワクワクするメニュー
松屋によると「野菜多め」「超味濃いめ」「にんにく強め」とのこと。かなりラーメン二郎を意識した牛めしであることがわかります。ラーメン二郎好きはもちろんのこと、松屋ファンにとってもワクワクするメニューなのは間違いありません。
店員さん「1時間ほどで売れ切れてしまいました」
ということで、さっそく食べに行ってみました。この『ニンニク野菜牛めし』は店舗限定メニューなので、一部店舗でしか販売されていませんが、ネット検索で販売店を見つけることができます。最初の店舗では品切れでした。もう一店舗に行きましたが、そこも売り切れ。店員さんによると「1時間ほどで売れ切れてしまいました」とのこと。すごい! 大人気!
食券の券売機にも「お取り扱いできません」と表示されていました……。
『ニンニク野菜マシ大盛り牛めし』をオーダー
都内を巡って、ようやく販売している松屋を発見。さっそく『ニンニク野菜マシ大盛り牛めし』をオーダー。通常の牛めしと同じように味噌汁がついてくるので嬉しい。
松屋がインスパイアしている気持ちが伝わってきます
ビジュアルとしては、ざく切りキャベツとモヤシにたっぷりと茶褐色のニンニクが盛られていました。あまりにも野菜が多くて、けっこう大盛り。ラーメン二郎ほどではないにしても、インスパイアしている気持ちが伝わってきます。松屋、やるなあ。
かなり塩の存在感が強い
まずは野菜を食べる。かなり塩の存在感が強い。塩気が味覚を包みます。いや「包む」というより「支配」。あまりにも塩気が強くて、味蕾がずっと塩に支配され、野菜や肉のおいしさが脳に届く前に打ち消される感じです。
濃さはおいしさに繋がるべきなのですが
松屋は「超味濃いめ」をウリとしているので、ある程度の濃さは覚悟していましたが、インスパイアをうたうならば「濃い」と「しょっぱい」は別物であることを理解してほしいと思いました。濃さはおいしさに繋がるべきなのですが、バランスが極端に「塩」に偏っていると感じます。ラーメン二郎は超濃くても、着地は「おいしい」なのです。
今回の牛めしは「この塩気がイイんだよ」になっていないように思えます。濃さで振り切れてもいいので、食後に「おいしかった」か「ワクワクした」か「感動」が残るものに仕上げてほしい。
これ「マズイ」わけではないのです
しかし、ここが表現の難しさなのですが、これ「マズイ」わけではないのです。塩のバランスがリミッター越えなだけで「味がマズイ」ではないのです。「しょっぺぇええ!!」と「マズイ!!」は感覚として違いますよね。安易にマズイとは言えません。「これもっと塩が少なかったらおいしいのにな」と思える味がそこにあると感じました。
松屋の商品開発者は超優秀なのだと思います
ここからは完全に妄想なのですが、松屋の商品開発者の味覚がおかしいとは思いません。定番の料理はゲキウマですし、さまざまな国の料理を日本人にマッチするテイストに仕上げる天才的才能も感じますし、むしろ超優秀なのだと思います。
それでもこのような消費者の味覚と乖離する商品が出てしまうのは、松屋の「これを売ろう」というゴーサインが出るフローに、なんらかのバグがあるのではないかと思うのです。それは松屋が確固たるポリシーを守っているためかもしれませんし、「外食としての固持すべき塩分量」というものがあるのかもしれません。もしかすると、あえて「過剰のさらに上の過剰」を目指したのかもしれません。
これからもワクワクする松屋料理の登場に期待しかありません
どうであれ、いつも次々と奇抜でありながら消費者を驚かすメニューを世に出してくる松屋。これからもワクワクする料理の登場に期待しかありません。まあ、こんな忖度しない記事ばかり載せるので好かれないのですが、記事の目的が「消費者ため」なので、すみません。
松屋さんは低評価や欠点を指摘されたからといって敵意を示したり避けたりスルーしない優良企業だと思ってるから、商品の再検討をお願いしたい気持ちも込めて言うのですが、限定メニューの「ニンニク野菜マシ大盛り牛めし」は試作だとしても塩気が強烈すぎるし、その塩気の強さは個人の好き嫌いの範疇を… pic.twitter.com/nZN5FURg9p
— クドウ秘境メシ (@kudo_pon) October 2, 2024
※ポスター画像は松屋公式Xツイートより引用