血が血を呼ぶイベント?ハロウィンを前に大学構内でピザをプレゼント!

  by 古川 智規  Tags :  

今年のハロウィンのイベントはいかがだっただろうか。日付としては10月31日だが曜日の関係で日本では土日あたりがメインとなったようだ。渋谷では来ないでと頼み、取材もしないでと無秩序な乱痴気騒ぎにそろそろダメ出しが出るくらいだ。
本来的にハロウィンと血やホラーとは何の関係もないし、宗教とも無関係だ。ケルト人の感謝祭、あるいは日本風にいうと大みそかに当たる祭典が、のちの世にキリスト教の文化に吸収されて「諸聖人の日の前夜祭」的な意味合いを持ち現在に至る。伝説の物語はあるのだが、それが転じて子供たちが主役のお祭りなのだ。仮装して近所からお菓子をもらう日になっているが、その際に「お菓子をくれないといたずらするぞ!」と唱えるのが風習で、大人はお菓子をあげて悪霊に帰ってもらうという決まり事のような風習で、日本の節分の豆まきに似ている。それがなぜか日本ではホラー仮装集団の日になってしまったが、それも日本独特の文化で、もはや外国人には人気の日本のイベントとして認識されている。

その文化に乗っかり、ドミノピザが真っ黒な生地に真っ赤な激辛ブラッディソース「ブラッディハロウィンピザ」というのを出したので「まーた怪しげなものを…」と思って商品発表会の招待状が届いていたので試食に行った。しかし、これがまた結構本気で作っていたので、ハロウィンの余韻で面白く食べてみていただきたい。
3種類のピザと1種類のチキンがそれだ。「ブラッディハロウィンピザ」は、真っ黒い生地を竹炭入りで作っている。なんだか健康的だが、2倍の100%モッツァレラチーズとカマンベールチーズソース、弾力のある甘いモチモチのタピオカをトッピングし、その上に激辛ブラッディソースをかけたものだ。生地は黒いだけで味は従来と特に変わらないが、2種類のチーズは明確に違いが分かるほどたくさん乗っている。そしてたまにやってくる甘みともちのような弾力感はタピオカだ。この組み合わせは面白い。ただし、激辛ブラッディソースはやりすぎだと思うほど辛い。どんな食べ方他をしても指にたっぷりと付いてしまうが、これがまた仕掛けで血のりのようになってしまうのがミソなんだそうだ。とりあえず辛くてドリンク必須の何とも恐怖なピザだ。
ちなみに残りの2品「ハロウィン・クワトロ・ハッピー」と「ハロウィン・クワトロ・2ハッピー」は生地は黒いのは同じだが、辛くはないのでファミリー向けだ。

「ブラッディハロウィンチキン」は、塩コショウで味付けした、炙り焼きチキンにピザ同様、激辛ブラッディソースをからめている。やはり手についた激辛ブラッディソースは同社いわく「まるでブラッディ(血まみれ)!辛さとおいしさを叫びながら、ゾンビ気分をお楽しみいただけます」だそうだ。幸いなのは、激辛ブラッディソースを絡めた炙り焼きチキンで辛さを堪能したあとは、付属の特製シーザードレッシングでまろやかに食べることができることだ。仮装も大変だが食べるのも大変だ。

血が血を呼ぶイベント!

同社ではハロウィンを前にして献血カーとのコラボ企画を実施した。献血をした人に件の「ブラッディハロウィンピザ」を1ピーズプレゼントするというものだ。本物の血を世のため人のために提供した慈悲深い人に、血のり風ソースたっぷりのピザで「還元」するという血が血を呼ぶなかなか意味深なコラボイベントだ。

場所は日本大学文理学部キャンパス内で、献血カーの隣にドミノピザのテントを出して、献血を終わった人にピザをプレゼントするために大量に用意していた。

黒い生地は焼け焦げたものではない、竹炭を混ぜた生地で、1ピースでもやはり辛そうだ。記者は試食でこの1ピースだけで退散してしまったので、大学生と言えども献血後にこれを出されても気の毒にと思って様子をうかがっていた。

果たして献血カーから出てきた大学生2名の「餌食」は、ピザを手に取りモグモグとやっていた。「そろそろ悲鳴が上がるぞー!」とニヤニヤしながら見ていたが、2人とも「美味しい!」と喜んで食べているではないか。400mlの全血献血をしたそうで、将来は教師を目指して頑張っているとのこと。いい先生になってほしい。ピザについては「辛いけど食べられないほどではないし美味しいですよー!」と、献血カーでたくさんもらった「戦利品」を片手にピザをほおばった。もしかして餌食だったのは記者の方ではないのか知らん?とオバケならぬキツネにつままれたような大成功コラボ企画だった。

※写真はすべて記者撮影

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