ゼルダの伝説のタイトル音楽は「著作権が切れてない事件」で一晩で作った

任天堂の人気ゲーム『ゼルダの伝説』シリーズですが、シリーズを通してもっとも有名な音楽といえば、ファミコンディスクシステム専用ソフトとして発売された『ゼルダの伝説』のタイトル曲ですよね。よく聴けば、タイトル曲はフィールド曲のアレンジであることがわかります。

ラヴェルが作曲したバレエ曲『ボレロ』

そのタイトル曲ですが、当初は、生産直前まで、モーリス・ラヴェルが作曲したバレエ曲『ボレロ』だったのです。つまり、オリジナル曲ではなかった。しかし、とあることが発覚します。かなり昔の曲なので著作権が切れていると思っていたのですが、『ボレロ』の著作権が切れていなかったのです。以下は、任天堂の宮本茂さんのコメントです。

<任天堂公式サイト・宮本茂さんのコメント>

「あのとき“著作権が切れてない事件”が起こったんですよ。そもそも著作権って、(国内では)作者の死後50年で切れるのが原則になっているんですよね。オープニングで流していたボレロは、ずいぶん昔の人がつくった曲だったので、大丈夫だとは思っていたんですけど、念のために調べてもらったんです。すると、「死後49年と11か月くらいたっているので、来月にはその著作権は切れます」と言うんです。「それはマズイんやない? 来月まで待てないし」って(笑)」(引用ここまで)


いまとは大きくイメージが違う作品に!?

もし、『ゼルダの伝説』の開発があと1か月遅れていたら、タイトルが『ボレロ』のままだったということになります。既存の音楽を使うことになるわけで、いまとは大きくイメージが違う作品に仕上がっていたかもしれません。

『ボレロ』バージョンもプレイしてみたい

とはいえ、『ゼルダの伝説』はフィールド曲も絶大な人気を得ており、もしタイトル曲が『ボレロ』のままだったとしても、作品としては高い評価を得ていたかもしれませんね。『ボレロ』バージョンもプレイしてみたいものです。

2022年7月現在、『ゼルダの伝説』シリーズは最新作の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が人気を博しており、新たな続編の発売が待たれています。


参照: 「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」発売記念インタビュー 第4回「ゼルダの伝説篇」より

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