カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。
いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。
今回は2022年4月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。
第5位:エースコック スーパーカップしょうゆラーメンが転生したら焼そばになった
5位にはエースコックのおなじみスーパカップ鶏ガラ醤油味がカップ焼そばに転生したという、エースコックらしい遊び心に溢れた一品を選びました。
正直なところ、エースコックさんがこの手の遊び心を出した商品って、割と「誰をターゲットにして売ってるんだよ……」とツッコミたくなる商品ばっかりという印象を持っているよね(わかめラーメンのごまを大量に増やしたやつとか)。
エースコックのスーパーカップならフタに穴を開けて湯切りをしてしまえば、そのままカップ焼きそば風にアレンジできちゃいますし、それを今さら商品化してもなあ……なんて思いながらも食べてみたんですが、これはカップ焼そばに転生したことで激しく美味しくなっていたので驚かされました。
ソースというかタレは鶏ガラ醤油がベースになっているのはもちろん同じなんですけど、さりげなく鶏油の使用量を1.5倍に増量させることでコク深さが大幅にアップ。まろやかさとしょっぱさのバランスが最高です。この味はいつものスーパーカップ鶏ガラ醤油味をカップ焼そば風にアレンジしただけでは出せませんね。
しかも麺は「THE のどごし麺」という麺をカップ焼そばではじめて採用したらしいんですけど、ストレートで長めな中太麺はコシものどごしもよくて食べていて気持ちいい。具はやや少なめでしたが、まったく単調さを感じずに食べられました!
第4位:日清食品 どんどん兵衛 沖縄風そば
びっくりするほど華麗にNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に便乗してきた、どん兵衛の沖縄そば「どんどん兵衛」。
これまたネタ色が強い一品ではあるんですが、なかなかどうして優秀な沖縄そばカップ麺に仕上がっていました。2022年4月の4位に選出です。
特に秀逸だったのは鰹と昆布のWだし。どっちかというと鰹のほうが強めに感じましたが、カップ麺特有の雑味がほとんどないクリアな味に仕上がっていました。
麺はどん兵衛のうどんの麺よりはやや細めになっている気がしましたが、ふわっとした優しい食感はそのまま。これがスープと見事にマッチします。
紅生姜は乾燥させていないものを使用しているのもポイントが高く、口の中に入ってくるとしっかりアクセントに。色物っぽく思わせて、めちゃくちゃ正統派なカップ沖縄そばに仕上がっていました。なんだったらこのスープに生麺を入れて沖縄そばを作りたいし、泡盛に島唐辛子を漬けたもの(コーレーグース)を垂らしたくもなっちゃう!
第3位:サンヨー食品 ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺
漢字が難しすぎるとして少し前にネットで話題になったり、コンビニ弁当化もした「ビャンビャン麺」がまさかのカップ麺化。サンヨー食品から発売された「ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺」を3位に選出しました。
ビャンビャン麺は旨辛+酸味で味付けされたまぜそばタイプの料理なのですが、麺の幅がとにかく広いことが特徴的。これをカップ麺化させようとする発想からしてかなり尖っているなと。しかもそれを見事にカップ麺で表現することに成功!
サンヨー食品史上最も幅広くなったという麺は逆に麺の厚みがなく、やわらかい食感でタレがどっぷりと麺に絡みついてきます。これがもうめちゃくちゃウマい!
タレもただ酸味と辛味があるだけでなく、酢の味もすごくまろやかで食べやすいし、旨味もたっぷりで麺をすすったあとは口の中が幸せで満たされます。麺の面積が広い分、ボリュームも70グラムという数字以上に多く感じられたのも嬉しいところ。
なかなか商品名だけでは味のイメージが湧きにくいかもしれませんが、まぜそばが好きならぜひ一度手にとってみてほしいですね。
第2位:日清食品 ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯
2位には日清食品の「ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯」を選びました。
以前、二郎インスパイア系カップ麺シリーズとして「豚ラ王」なる商品が発売されていましたが、こちらはそれの続編と思っていいでしょう。日清食品が本気でおいしさを追求したドロ系鶏白湯ラーメン。ゆえに価格も「豚ラ王」と同じく約400円!
しかし一度食べれば400円でも納得させられてしまう完成度にまとまっているのがまたすごい。
天下一品を思わせる濃厚でドロドロの鶏白湯スープは、まるで茹でたて食感のノンフライ麺にどっぷりと絡みつき、麺をひとすすりするたびに口の中がまろやかな鶏白湯の旨味でいっぱいに。サンヨー食品から天下一品のカップ麺が発売中ですが、こってり感だけでいえば「ドロラ王」のほうが店で食べる天下一品に近いかもしれません。
円盤型の鶏チャーシューは食感が柔らかく、熱湯を注ぐまでこれが乾燥していたとは思えないほど。価格には賛否あるかもしれませんが、家で手軽に食べられる濃厚鶏白湯ラーメンの最高峰であることは間違いないでしょう!
第1位:明星 The淡麗 らぁ麺や嶋監修 醤油らぁ麺
2022年4月の第1位には明星のThe淡麗シリーズ第2弾「らぁ麺や嶋監修 醤油らぁ麺」を選びました。第1弾だった「The淡麗 麺や金時監修 塩わんたん麺」も2月の第1位に選んでいましたし、このシリーズは本当に美味しい!
麺もスープも繊細で、これを家でお湯を注いで5分待つだけで食べられるんだなあ……としみじみしてしまうクオリティに仕上がっているのですが、特に今作はスープのおいしさに感動させられました。
魚介を中心に複数のだしをブレンドさせた醤油スープは旨味が凝縮されていながらも透明感の高い味わい。いつもは塩分のとりすぎを気にしてスープを完飲することはあまりしませんが、こればっかりは「全部飲まないともったいない」と思えてしまうレベルでした。
そのスープを迎え撃つ麺もつるつるとした食感が気持ちよく、味のバランスも完璧。スープはすごく美味しいのに、麺と一緒に食べるといまいち味がのってこないノンフライのカップラーメンって割と多いのですが、こちらは見事な一体感を味わえました。いやあ、ウマかった!
総評
以上、2022年4月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。
次回は6月上旬頃に2022年5月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!
動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/Wulaf6Oaerk [リンク]