会議にAIが入り込むと、どんなアイデアフラッシュ・ブレインストーミング(ブレスト)が実現するか―――。
近未来の話のようにみえたそんなシーンが、すでに実現していた。
その名もアイデア発想支援ツール「Inspiration Wall」(インスピレーションウォール)。
手がけたのは、総合クリエイティブプロダクション BIRDMAN(エードットグループ)。
従来のリアルな会議では、企画が行き詰まったり、ブレストと題してもぜんぜんアイデアが出てこない、沈黙が続くといった「ネガティブ会議あるある」が横行していた。
そんなダメ会議をがらっと変えるツール「Inspiration Wall」は、ミーティングの会話を自動的に AI が分析、インスピレーションにつながる画像やキーワードをピックアップし、スクリーン上に表示してくれる。
そのキーワードや画像をみながら、「あっ、そういえばさ!」「あ、これこれ!」といった具合に、会話やブレストの盛り上がりを手助けしてくれる。
このツールに使われる AI は、「発想支援AI」「会議活性化AI」「議事録AI」で構成。これらを統合し、インスピレーション AI として動き、会議を活性化させる。
それだけではなく、「ファシリテーターがいない」「アイデアが拡散してまとまらない」「時間内に終わらない」といったダメ進行や、「世の中のトレンドがわからない」「一方向のアイデアにかたよってしまう」なるダメ発想をもフォローしてくれる。
動画では BIRDMAN 築地ROY良代表が解説!
そんな「Inspiration Wall」が、大規模国際総合展「コンテンツ東京2020」(10月21~23日/東京ビッグサイト)に出展したということで、現場に行ってみると、BIRDMAN 築地ROY良代表が解説中だった↑↑↑
「会議でなにか行き詰まると、パソコンで検索するなどで、会議の視線も会話の熱も、落ちる。そういう急降下を、こうした AI で活性化できないか。短時間で濃密な会議が実現できないか。そんな思いからこの Inspiration Wall を自社開発した」(ROY代表)
手順はかんたん。QRコードをスキャンして「Inspiration Wall」を開始、マイクがオンになり音声認識、会議スタート。
会話内容を基に、画像とキーワードツリーが表示。会話内容に応じて、表示内容は変化。表示内容は次々と表示され、流れては消えていく。
気になる内容が表示されたときは、スマホの操作により一時停止できるうえに、スクリーンに表示中のすべての画像が、スマホにリスト表示され、気になる画像をお気に入り登録することもできる。
また、Inspiration Wall を終了すると、音声入力された会話の全テキスト、お気に入り登録された全画像、これまでに出た全キーワードが議事録としてスマホに表示してくれる。
さらにうれしいのは、対面会議だけじゃなく、リモート会議でも画面に表示してくれるところ。「実際の会議室でも、オンラインでも、ひとたび「Inspiration Wall」を導入すれば、視覚情報、文字情報、トレンド情報が自動で最適化され、ヒトの発想を超えたインスピレーション体験を誰でも手にすることができる」とROY代表はいう。
実際に使ってみると、突拍子もないワードや画像も AI が出してきて、それがまたおもしろい。「そこに精度は関係ない。いかにこうした AI のアイデアといっしょになって考えられるか」と思った次第。
Inspiration Wall は、アイデア・企画・制作・実装を BIRDMAN が担当。AI・システムはデータアーティストが担当して開発。画像のデータベースは、ストックフォトイメージなどのAPIと連携し、トレンドのデータベースは、約6000万件からWeb記事を検索できる「RUNDA」とAPI連携している。
Inspiration Wall
(インスピレーションウォール)
https://inspirationwall.ai/