どうもライターの丸野裕行です。
新型コロナウィルスの影響で、食材買い占めやスーパーでの行列が問題のひとつとなっています。
マスク不足は代用品などでしのげるとしても、食べるものがなくなれば、人間は生きていけません。
映画『サバイバルファミリー』は突然世界中から電力が失われ、経済活動ができなくなった小日向文雄一家が農家に助けてもらうという内容でしたが、やはり戦争などの有事の際にも強いのは、自給自足の農家です。
もちろん野菜の育成法や果物の糖度をあげる方法などの知識は必須になりますが、これといった免許や資格などが必須ではないのが、農業の魅力です。
今回は、本気で農家を目指すのではなく自分たちが食べる分だけの野菜や果物を育てられる「プチ農家」をスタートする方法をご紹介したいと思います。
自分の庭があれば「プチ農家」をはじめられる
もちろん普通のマンションやアパートに居住している人では無理な話ですが、実家暮らしや一軒家で庭がある人にはチャンスです。
あなたの庭を開墾して、農地にすれば、自分と家族が食べる分の野菜などが確保できますし、やり方次第では月収5万~10万程度の副収入を得ることができるので、いい副業になるのではないでしょうか?
農業といえば少し大げさに感じてしまいますが、家庭菜園の延長だと考えれば、肩肘張らずに済むはずです。
作付けでの努力が実れば、作物をつくる喜びを得られる上に多少の売り上げも見込め、毎日の野菜や果物の成長が楽しみになるでしょう。 土いじり好きが家庭菜園からはじめて、他の土地も借りてまで農作物づくりにハマる人も続出してるんですね。
高単価の農作物に注目
ここでアドバイスしておきたいこととしては、どうせ野菜や果物を作るのであれば単価の高い野菜や果物をつくることです。
もちろん高額な温室設備などが必要な野菜に手を出すのは危険です。初期投資が莫大になり、副業としてはリスクが大きすぎるためにほかなりません。設備を整えても、野菜の育成に頓挫してしまっては意味がありませんから……。
特に人気は葉物野菜。プンタレッラ、からし菜など珍しくて、比較的簡単に育つものを選びましょう。
野菜や果物、それに関するものも売る
野菜や果物を売るのは自宅の軒先が一番です。場所によっては農協の組合員にならなければいけない場所もありますし、スーパーは持ち込むのも手間がかかってしまいます。
道の駅などは広く門戸を開いているので、狙い目です。近所の寄り合いのおばちゃんたちが手作りした商品まで売っているので、参入のハードルは低いです。
「ウチはプチ農家にハマって、休日は一日中自家菜園にいます。今作っているのは、バターナッツかぼちゃ、マイクロトマト、チコリーなんかをつくっていますね。今は、スイスチャードという1年中収穫できる葉物野菜に注力しています。それからそれらを利用した食品やジャムなんかをつくって、自宅前で販売しています。このあいだは、糖度の高いストロベリートマトで、ジャムを作ったんですが、大好評で即完売。まぁ販売といっても、値札が付いた野菜が置いてあって、小銭入れを置いているだけなんですけどね」(F・Uさん/プチ農家歴5年)
そうなんです。自分が収穫した野菜や果物をふんだんに使った料理やジャムなどを販売台に置いておくと、近所の人が集まってくるんです。さらに無農薬にすれば、比較にならないほど売り上げもUP。
さらにすぐそばでつくられた商品、顔見知りがつくった商品という身近さが安心を生むんです。これ、意外と売れるんですよ。
無利子で融資を受けられる「新規就農支援制度」とは
しかし「どうやって野菜を育てればいいの?」「なんだかすぐに枯らしそう……」とプチ農家をはじめるにあたって心配になる方も多いと思います。
さらに、もっと本格的に農家で生計を立てたいという人もいるではないでしょうか?
そんなときに利用したいのが、無利子で融資を受けられる「新規就農支援制度」。
これは、農水省と全国の地方自治体がつくった就農を目指す人への支援制度です。新たな農業の担い手を求める地域と農業や農業経営を目指す方の間をつないで、技術の習得から就農するまでを一貫して支援する制度になります。
まず農業大学の授業料補助や指定された農家で実践的な訓練を行ったりして、農業の知識と技術を得られる就農研修と就農先の実地調査や居住住居の移転、専門資格習得に必要な経費を補助してくれる就農準備、農業をはじめる際に必要な施設や設備、機械、肥料購入費の補助、軌道にのるまでの運転資金に充てられる就農研修のすべてを無利子で金銭的にサポートしてくれる制度です。
限度額も最大2,800万円と手厚い融資が受けられるので、農作物の育て方や管理方法など農業の勉強をしてみたいという方には、オススメです。
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いかがでしたか?
大きく儲ける必要もないので、自分の好きな野菜や果物をつくり、それを使った商品を販売して近所の人に喜んでもらう。
種や苗も安く経費もそうかかりません。育てる手間はかかりますが、利益率もそう悪くはないと思います。
この時期です。時間を持て余しているよりも家庭菜園からはじめてみればいかがでしょうか?
(C)写真AC