ED治療専門クリニック「浜松町第一クリニック」の竹越昭彦院長が実施した調査によると、男性の20~79歳におけるEDの有病者数は、軽度型が約1411万人、中等度型が約720万人、完全型が約680万人にのぼることがわかりました。また、50歳以上のEDに悩む人ほど早漏の自覚があるとの調査結果も……。
このED有病者数調査は21年前の1998年の実施から、21年ぶりの調査で、浜松町第一クリニックでは「高齢化の進んだ今現在のED有病者数がどの程度増えているのか?」また「日々診察にて当院を訪れる若年層が年々増えていると肌では実感しているものの実際にはどうなのか?」を知るべく、1999年のバイアグラ日本販売開始から20年の節目である2019年に大規模調査を行ったものです。
Q.1「EDの有病者数を1998年と2019年で比較すると?」では1998年の調査から2019年の調査にかけて、ED患者数の変動を示しています。軽度型EDの患者は減っているようですが、問題は中等度型以上。21年でなんと174万人も増加して、現在では約1304万人がEDについての深刻な悩みを抱えています。
(※比較のために2019年の結果から20代を除いた結果)
20代も含むEDの有病者数の全国推計では、軽度型は約1,411万人、中等度は約720万人、および完全型は約680万人。つまり、東京都の人口とほぼ同数の約1,400万人が深刻なED(中等度型と完全型)に悩んでいることになります。
Q.2「世代別EDの有病者数は?」は世代別の調査結果。中等度型以上は20歳代で14.6%、30歳代で13.5%となっています。驚くことに、若年層(20~30歳代)の7人に1人が深刻なEDの悩みを抱えているようです。
40歳代からさらに増えていくこの割合、30歳代よりも20歳代のほうがわずかに多い事が気になります。
この図は性行為の時間から感じる「EDと早漏の関係性」の結果についてまとめたものです。
EDと早漏の関係性を調査した結果、EDでない方に比べて中等度型以上のED患者の方が自分は早漏であると認識している割合が多いことがわかりました。その中でも50歳代以上はその差が大きく開いており、EDでない方に比べて、2.5倍以上も「早漏だと思う」という自覚をしているようです。
また「標準と思う性行為の長さ」という質問に対しても、50代以上のED患者とそうでない方の差は大きく、医学的にEDと早漏の因果関係は明確にはされていませんが、関係性があると考えるのが自然であると言えます。
これらの問題は非常にセンシティブなもので、実際に悩んでいたとしても恥ずかしくて医療機関に受診に行けない、という方も多くいるのではないかと思われます。しかし、上記の調査の結果のように若い世代でも7人に1人が深刻な悩みを抱えています。そもそも、EDの悩みを医療機関で相談することは恥ずかしい事ではありませんので、一人で悩みこんだりせずに、医療機関に足を運ぶことを強くお勧めします。
【調査概要】
集計期間:2019年11月18日~21日
調査方法:インターネット集計
調査対象:全国の20~79歳(5歳刻み)男性合計2000名
●2019年データ(全国推計)について:平成31年1月1日住民基本台帳年齢階級別人口に有病者割合を掛け算出
●1998年調査についての引用元:「医学のあゆみ201巻6号:わが国におけるEDの疫学とリスクファクター:丸井 英二」
※本調査は、人口構成比に基づき年齢別に割り振った日本全国の男性20~79歳、2000人を対象に調査を行いました
監修:浜松第一クリニック 竹越 昭彦院長