非正規雇用の数は男性の2倍、産後うつ自殺や乳幼児虐待の増加……女性をめぐる課題はまだまだいろいろあるニッポン。
人生100年時代へと突入したいま、創立130年をむかえる名古屋の女子大学が、女性の多様な生き方をバックアップするプログラムを展開し始めた。
福音主義キリスト教にもとづいた女子教育でリードする金城学院大学の女性みらい研究センター―――。
同センターでは、2018年度 秋の講座「働く女性のブラッシュアッププログラム」「仕事再開準備プログラム」の受付を9月20日から始めた。
働く女性、仕事を再開したい女性がターゲット
ターゲットは、働く女性、仕事を再開したい女性。同大学の教授陣が同センターを運営し、女性のライフデザイン、子育てサポート、食生活、メンタルヘルスといった、各分野を研究。
同センターは、研究、学び、相談の3つの柱で構成。「社会人女性が学び直せる、相談できる場を積極的に展開する」(同センター)という。
学びの分野では、人生100年時代のキャリアデザイン、働く女性の栄養学、リーダーシップ、情報管理 、経営学入門、こころの健康、からだの健康、グループキャリアカウンセリングなどを学ぶ「働く女性のブラッシュアッププログラム」や、人生100年時代のライフデザイン、暮しに役立つファイナンシャル・プランニング入門、女性のための起業入門、暮しに役立つ栄養学、からだの健康、こころの健康、グループキャリアカウンセリングを学ぶ「仕事再開準備プログラム」をこの秋から用意。
同センター長を務める宗方比佐子教授は、「働く女性のブラッシュアッププログラムは100分、8回シリーズで2万円。個別受講で1回3000円。ほかの機関が展開する同様のプログラムほど高額ではないと思っている」とも話していた。
キャリア・カウンセラーが対応する相談窓口も
また、同センターでは「部下や後輩に的確な指導がなかなか思うようにできない」「昇進の自信がない」「いまの職場で仕事を続けるべきか」「仕事と育児の両立に不安がある」といった悩み・不安の相談にのるキャリア相談窓口も設置。
「有資格者のキャリア・カウンセラーが担当し、対面で原則1回50分、1回2000円で受け付ける」(同センター)という。
同センターは今後、女性リーダー育成プログラム(仮)や、起業準備プログラムなど、より実践的な講座も開設していく構え。「仕事もプライベートもこれまで以上に選択肢が増えたいま、何度も人生をリ・クリエート(再創造)するチャンスがある。人生100年時代のライフデザインを充実させるカギは、ライフ・ロング・ラーニング、つまり生涯にわたって学び続けること」と同センターは伝えていた。
左から、金城学院大学 奥村隆平学長、丸山智美教授、宗方比佐子教授