
ビジネスアイデアが浮かんだ時、その構想に該当する会社にアイデアを売り込んだことが何度かあった。だいたい無視される。別にそれで何か利益をもらおうと思ったわけではなく、そのアイデアが採用されたら面白いと思ったからだ。随分、無邪気であった。
しかし、今もなお、そのビジネスアイデアを誰かが実践してくれないかと思っていることがある。それは、日本の冷凍食品を専門にしたファストフードをニューヨークに作るのである。冷凍食品は今や日本の方が圧倒的にクオリティーも高く、また、日本食はアメリカに浸透している。これだけの物価高騰のニューヨークでは、レストランも当然値上がり必須で、マクドナルドのセットミールで日本円で二千円強するので、以前は低所得者層が食べるマクドナルドと言われていたが、庶民でも躊躇する値段である。
その昔、大手の冷凍食品の会社にアイデアを売り込んだことがあったが、勿論返信などはなかった。その会社は当時、香川県に本社を置き、ユニークな経営方針であったのでチャンスあり?!と読んでみたがそう甘くはなかった。その会社は2008年に大手企業に買収され、現在の本社は東京にある。買収された前年2007年にその会社は”不祥事”を起こしていた、それが買収された大きな要因だろう。
さて、私はかつて香川県に本社を置く大手冷凍食品会社に何を提案したかというと、
・米国に日本食は浸透しておりNYの和食レストランで冷凍食品を出す店がある
・友人のレストランで、たこ焼き、餃子、焼売は冷凍食品を出している実態を把握
・アメリカに冷凍食品の工場を作り本格的に参入する
・ニューヨークで手始めに冷凍食品のみ扱うファストフード店舗出店
上記のことをお知らせしたのであった。日本の冷凍食品を輸入するより、もうアメリカに工場を建てて本格的に参入した方がよく、また、ニューヨークに日本の冷凍食品のみを扱うファストフードレストランを作れば必ず売れると思ったからだ。
店舗には壁一面に、電子レンジをはめ込みで入れてアートっぽくする。イートイン&テイクアウトでお客の回転を早くする。また、その店舗に日本のお菓子などをコンビニ風に並べ多様性を持たせ、更に自社の冷凍食品も販売する。
レストランの食材廃棄は大問題であるが、冷凍食品では廃棄の問題は解消だし、日本の冷凍食品は和食のみならず、なんでもありでデザートも冷凍食品で楽しめる。ラーメンやうどんもあるし、それはそれは面白い味のテーマパークのような冷凍食品専門のレストランが誕生するのだ。
ニューヨークに日系スーパーは数多くある。かつては日本人のみが利用していたが、今やアメリカ人の利用客が多い。日系スーパーに併設されたイートインのコーナーもあり、そちらも盛況だ。しかも、結構いい値段である。それを考えると、スタイリッシュな壁に電子レンジはめ込みの店舗で、『冷凍食品』を押し出して堂々と冷凍食品で勝負するレストランがニューヨークに出来れば大当たりすると今も確信しているのだが…
いかがでしょうか、日本の冷凍食品の企業の皆さま、このアイデア差し上げますのでどなたか実行されませんでしょうか? もしくは、商社でも、こちらニューヨーク支社でビジネスを立ち上げられてはいかがでしょうか?
かつてニューヨークに『寿司田』という高級寿司屋が二店舗あり、駐在員が接待等でよく利用していた。こちらのオープンには三菱商事も手助けをされたそうだが、その有名な『寿司田』は二店舗ともなくなった。理由は優秀な寿司職人のビザの問題で、労働許可が下りにくくなったらしい。こういう高級店は日本から寿司職人を派遣していたので、こういう問題に見舞われた。アメリカは政権が変ると政治がガラリと変わり、今のトランプ政権で移民に厳しいのはもうご存じのとおり。
要は冷凍食品のレストランでは、寿司職人の技術は不要で誰でも温められるので人件費も安くつくし、商売の基本の薄利多売で儲ける方針だ。
アイデア差し上げます!冷食産業、もしくは商社の方々、この提案実践してみませんか?