日本のお菓子はアメリカでも簡単に買えるようになりました。日本食料品店が数多く出来たことも理由のひとつです。日本食料品店は以前はアメリカに住む日本人が買いに出かける小売店でしたが、今やアメリカ人も多くやってきます。それだけ日本の食品がアメリカに浸透している証明で、またアメリカ人が数多く日本を訪れていて”日本通”として日本食料品店を探してやってくるという本気の顧客もいるようです。
先日、かっぱえびせんの大袋を躊躇なく買い物籠に入れ、カロリーを気にしているはずなのですが、自宅に戻るとそれも気にせずにかっぱえびせんの大袋の半分を完食!カロリーなんて小さなことは言ってられませぬ。『”やめられない、とまらない”は本当にいいコピーだ…..』などと納得しながら、そして感心しながら中毒者のように、またリスのように口を動かしていました。しかし。その姿はなさけない……
有名どころの日本のお菓子はいくらでも手に入ります。ただ、今までみたことがないのが写真の鶯ボールです。ご存知ですか、鶯ボール?
神戸にある植垣米菓の商品名が鶯ボールなので、写真の商品をそう呼ぶことはできないのですが、材料は同じでしょう。関西では簡単に手に入りますが、東京では見かけない商品なんですよね。しかし、上野アメ横の♪二木二木二木二木二木の菓子…..ではしっかり売られているんですよ。この冬、大人買いをしていた私に40歳前後の女性が声をかけました「このお菓子、関西のものなんですよね、美味しいですよね」と仰るので「よくご存知ですね」と驚くと、女性は「おいしいのですけど歯の裏にひっつくんですよね」とドンピシャリの特徴を言い当て、随分お菓子の通の人だと感心しました。
検索すると都内では有楽町駅前の東京交通会館地下1階のアンテナショップ『兵庫わくわく館』でも売られているそうですが、もし召し上がったことがなければ、一度ご賞味あれ!植垣米菓の鶯ボールはお手ごろですが、写真の成田空港で売られているものや、またショッピングモールの昔懐かしい駄菓子屋さんの商品は小ぶりで高めですから、本家本元の鶯ボールがよいのです。
お餅を油で揚げて、パンダの耳のようなところはカリントウのようなものと思っていただければいいでしょう。口に含むとかっぱえびせんのような感触でなくしっとりしています。噛むとカリントウの堅さともち米のしっとり感の強弱のバランスが同時に感じられ、じゅわ~っと懐かしいような味わいです。もし、初めて口にされた方も郷愁を感じる味に思います。
日本茶と共にいただくと、ほっこりしますよ。
そして日本茶はちょっと贅沢してでもいいものをお薦めしたいです。最近の私の気に入りは日本から送っていただいた霧島茶。これは鹿児島県霧島市のお茶なのですが、なんと昨年平成23年度、2年連続の「産地賞1位」を受賞し、また、個人部門の普通煎茶も「農林水産大臣賞1位」を受賞したそうです。
駄菓子と銘茶の組み合わせはとても素敵。これが逆だとうまくいなかいような気もしますね。銘菓と粗茶….. いけそうだけど、やっぱり駄菓子と銘茶の方が相性はよさそうです。銘菓と銘茶の最上コンビもよいのですが、どっちかのランクを落とすところに粋を感じるんですね……
アンバランスはしっかり調和するんです。
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