日本の水道水は安全で美味しい!けど…という方に最適なオシャレで電源不要のフィルターろ過式の浄水器はいかが?

  by 古川 智規  Tags :  

毎日使う水に気を使う人は多い。ヒトの70%は水なのだから当たり前といえばそうなのだが、日本の水道水は世界でもまれな飲める水である。水道水を飲める国は多くはないのだ。それでも味やイメージからミネラルウォーターを購入したり、家庭で浄水したものを飲んだりしている人が圧倒的に多い。にもかかわらず家庭で料理をするのに、あるいはご飯を炊くのに使う水は水道水という方が多いはずだ。もっと突き詰めれば、野菜を洗う水も水道水だ。せっかく飲み水はミネラルうぞーたーなのに、ご飯を炊く水やみそ汁やスープの水は水道水では…と考えると浄水器という選択肢も理解できる。
そこで、複数の浄水方式がある中で工事が不要で誰にでも取り付けられ、かつ本格的な浄水器を試してみたのでレビューする。
ゼンケンが発売する浄水器は累計販売台数約180万台の実績をもつ。今回は少し小さめの一人暮らしでも若干オーバースペック気味な2~4人家族用の小型浄水器を使用した。

本格的な浄水器には大きく分けて2種類の方式が存在する。どちらもフィルターを備えて有害物質を除去するのは同じだ。本器もこの方式を採用する。もう一つの方式はフィルターろ過に加えて水を電気分解してアルカリイオン水が生成できる方式だ。こちらの方式は高機能で目的別の水が手に入るのだが、装置が若干大きくなるのと必ず電源が必要なので設置場所を選んでしまうという点で敷居が高いのが難点だ。もちろん価格も高い。本器はフィルターろ過方式なので、電源は不要だ。よって物理的に送水ホースが届く場所であれば設置場所を選ばない。大きさは1.5リットルペットボトルより少し小さい程度だ。

特に女性にとってハードルが高いのは設置工事だ。レンチやプライヤー等の工具が必要かといえば、ほとんどの場合は不要だ。締め付けにも手の力だけで完了するので、自宅の接栓の形状で選択する複数のアダプターが付属しているので、間違えなければ5分もあれば自分で設置工事は完了する。むしろ設置後の通水、試運転の方が時間がかかるほどだ。とはいえ通水してしばらく放置するだけだ。

本器に記載しているスペックの写真がこれだ。能力としては1本の交換式フィルターがろ過できる総ろ過水量は9200リットルである。1日当たり25リットルを使用したとして約1年間使用できる計算だ。除去能力は、対象物質17項目に加えて「鉄」「アルミニウム」及び有機フッ素化合物の一種である「PFOS及びPFOA」を除去できるようだが、これについては手元に測定する術がないため単純に味でわかるかどうかだ。

工事は簡単で締め付け用の栓を先に蛇口に通して、規格にあったパッキンを当てて切り替え式のコックを締め付けて取付完了だ。記者の場合は規格の確認から取り付けまで2分で終了した。蛇口の径には複数の規格があるため、親切にもパッケージに蛇口径専用のゲージがあるので、それを使うと誰でも失敗はしない。

取り付け中の写真だ。この段階では取り付けやすいように前後が逆だが、ゆるめに固定して正位置に戻してから本締めをして完了とする。

取り付け後は注水をして何度か空気抜きをして再度しばらく注水をして放置すれば完了だ。右側のレバーで原水(フィルターを通していない水道水)、原水シャワー(水道水をシャワーで出す)、浄水を切り替える。写真は原水なのでフィルターを通さず水道水をそのまま出しているところだ。

続いてシャワーモードだが、食器洗い等に使用すると良い。

最後に浄水だ。このモードで蛇口からホースを通って浄水器内のフィルターを通過した浄水が別系統のホースを通って出てくる。東京都の水道水はかなり高度な上水道なので、送水管から直接出てくる水とミネラルウォーターを飲み比べても分からない人が多いくらいだ。ただしマンション等の貯水槽に一度ためる方式の場合は若干異なる。ここで味が落ちると言われている。本器を通した浄水は味の違いというよりも、舌に感じるまろやかさが加わっているような感じがする。また塩素の味(いわゆるカルキ臭)がするというのは安全な証拠なのだが、本器を通すとそれはなくなる。注意点は塩素が除去されれば除菌能力が著しく減ることを意味するので、浄水はすぐに使用することだ。冷蔵庫で冷やす程度なら問題はないだろうが、いずれにしても当日中に使い切ることが大切だろう。水道水の価格は1リットル当たり10銭から20銭なので、ぜい沢な使い方をしてもミネラルウォーターほど問題にならない。よって野菜を洗うことでも躊躇せず浄水を使用すると良いだろう。

本器のホースは1メートルで、前述の通り電源は必要としないので設置場所を選ばない。ホースが届くのであれば蛇口から離れた場所に置いても問題はないので、狭いワンルームマンションのキッチン周りでもどこかに置き場所はあるだろう。
日本の水道水は安全なのはわかっていても、さらに完璧な安全性を追求し、水の美味しさを求めるのであれば、現在の流通価格は3万円程度だが選択に加えてもよいのではないだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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