映画化もされ、今何かと話題の漫画『テルマエ・ロマエ』。
古代ローマ人の浴場設計技師ルシウスが、タイムスリップした日本の風呂文化に感化され、新しいお風呂を次々と作っていく、という斬新なストーリー展開に魅力があるのは皆さんご存知のところだと思います。
しかしこの漫画の魅力は、これだけではありません。主人公ルシウスの、ダメ男な一面も魅力のひとつ。実は、妻リウィアに見放されたせいで荒んだ生活を送ってしまう、という人間臭いシーンが出てくるのです!
こうなってしまったのはもちろん、仕事ばかりして家庭を顧みなかったルシウスだけが悪いわけではありません。リウィアが7年も子供ができないことを悩み、精力のつく料理ばかり用意して、ルシウスにプレッシャーを与えまくっていたことも大きな原因です。(もちろん、この問題について夫婦できちんと話し合おうとしなかったルシウスも悪いのですが……)
それでは、リウィアは実際どんな料理を食べさせていたのでしょうか? 映画ではテーブルに精力のつく料理と思われる料理ばかり並んでいるシーンが少しだけ出てきましたが、漫画では“ヤギのこう丸とカタツムリの頭など”としか記載がありません。
どちらもスーパーでは買えないような食材なため、どんな料理を食べさせていたのか、素人には想像もつかないですよね。そこで、雑誌やサイトなどで数多くの連載を持つ、料理研究家のオガワチエコさんに作っていただきました!
■材料(4人分)
グリーンピース・・・小さめ1缶
ヒヨコ豆入りのミックスビーンズ・・・2パック
押し麦・・・50g
オリーブオイル・・・大さじ2
ディル・・・適宜
コリアンダー・・・2~3束
キャベツ・・・1/6
ネギの青いところ・・・20cm
ローリエ・・・2枚
ヤギのこう丸・・・2個
エスカルゴ・・・大さじ山盛り3
ナンプラー・・・大さじ1
キャベツ・・・1/6
オレガノ・・・小さじ1
ナンプラー・・・大さじ1
■作り方
(1)グリーンピースとミックスビーンズ、押し麦を鍋に入れて水をかぶるくらいに注ぎ柔らかくなるまでゆで、お湯を捨てる
(2)大きめの鍋に(1)と、小さく切ったキャベツ、ネギの青いところ、ディル、コリアンダー、ヤギのこう丸、エスカルゴとローリエを入れて、ひたひたの水を注いで煮込む
(3)別の鍋に千切りにしたキャベツとオレガノを入れて、同じくひたひたの水を注ぎ柔らかくなるまで煮る
(4)上記(2)と(3)にナンプラーを加え、味を調節する
(5)ナンプラーを加えた(2)を器に盛って、(3)のキャベツを入れていただく
オガワさんにこの料理のポイントを伺ったところ、「古代ローマで食べられていた大麦のスープに、ヤギのこう丸とカタツムリ(エスカルゴ)を加えて調理してみました。ヤギのこう丸とカタツムリ以外は、一般的なスーパーで手に入るもので代用したりアレンジしたりしています」とのコメントをいただきました。精力増強のためだけでなく、普通に食べてもおいしそうですよね。
ちなみに、今回この料理を食べてくれたのはお笑いトリオ『プラスガンマ』の野村真之介さん。服装までルシウスになりきって食べてくれました。なぜか若い頃のガンジーにしか見えませんが(笑)、こうやって服装も古代ローマっぽくしてルシウスの時代を想像しながら食べると、料理がもっと楽しめるはず。皆さんも試してみては?
■料理
オガワチエコ http://ameblo.jp/ogawa-chieco
ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールにて料理と製菓を学ぶ。大手百貨店の受付係として勤務しながら、仕事後や休日を利用して、和、伊、エスニック、仏菓子それぞれの専門店で調理を経験。退職後、ライターを経て、料理研究家として、雑誌やテレビ、書籍等のレシピ作りや調理、スタイリング、料理コラム等で活躍中。『おうちで簡単!絶品B級グルメレシピ』(日本文芸社)等、監修したレシピ本も多数。Twitterは@ogawachieco。
■写真
大崎絵里耶 https://twitter.com/#!/osakieriya
■モデル
『プラスガンマ』野村真之介 http://ameblo.jp/heimen1593