60トンもある現代の最新戦車は氷の上でドリフト走行できるのか?
そんな素朴な疑問に答えてくれたのは、戦車の質・戦車兵の練度とも世界最高と言っていいアメリカ海兵隊の戦車部隊。この度、米海兵隊とノルウェー軍が実施中の冬季合同訓練の模様が『YouTube』で公開されました。
動画:M1A1 Tanks Drifting in Snow(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=tnTVbsfixfM[リンク]
おおー、思ったよりちゃんとドリフト走行してる! 勢いをつけて曲がろうとしたらたまたまスピンしてしまったとかではなく、どうやらちゃんと左右の履帯の速度を微妙に変えてドリフト制御しているじゃないですか。しかも主砲の向きでカウンターをあてているように見えなくもない?
動画中のM1A1戦車は、1980年代からアメリカ軍が配備する第3世代戦車。中東における数々の戦闘で強さが証明されている最強戦車の1つです。60トンを超える重量がありながら、1500馬力のガスタービンエンジンによって時速70km近い高速走行が可能。その高速重戦車が、踏みしめられてカッチカチに凍った路面を走るものだから、そりゃもう滑る滑る。やや極端すぎる訓練にも思えますが、もし道を外れて穴に落ちたり、泥濘にハマったりしたら、引っ張り出すのに半日はかかってしまうので、こんな特殊な走行訓練も無駄ではないのかも。
ところで、この動画にはロシア人が大量のコメントをつけていたりします。彼らは「なぜアメリカの戦車が雪の上で訓練する必要があるんだ?」と、疑問というか不安を抱いている様子。クリミア半島を巡る米露対立の影響がこんなところにも(笑)。でもアメリカ人たちが暢気に構えていることからみても、これは米軍の定期的な冬季訓練の一環であって、特に深い意味はないと思いますけどね。本気で圧力をかけたりクリミアに介入するつもりなら、タンカラーじゃなくて森林迷彩を施した最新のM1A2で訓練していそうなものですから。
画像とソース:『YouTube』より引用