名古屋の堀川沿いの歴史ある建物、鳥久(得月楼)が全焼。22日未明

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全焼した鳥久(得月楼)。消防が放水している。11月22日6時23分

鳥久さんは鳥料理を出していた老舗で、
江戸時代に立てられた得月楼という料亭をひきついで営業していたのですが、今年3月閉店。
取り壊しの話が出ていましたが、河村たかし市長が建物の保全を要求しており、
鳥久側の、建物取り壊し作業に必要な重機の申請を保留するという事態になっていました。

最近では、建物の保全を求める市民らによる署名活動が開始され、
建物周辺で、移築保全を求める大学教授らによる「建物をほめる活動」が開催したりしていました。
「ほめる活動」は、13日午前、17日夜、19日昼と開催され、
24日の祝日には、近隣の短歌会館にて講演会の後、実際に建物のフィールドワークを行う予定でした。

19日の「ほめる活動」には、筆者も参加しましたが、
その際に大学教授らは
「おおくの古い建物が、悪い点ばかり言われて解体されてしまう。
せめて開催される前に、良い点を言うだけ言っておきたかった。
可能であれば、今後なやばし沿いに移築するなどできればよいと思う」ということを語っていました。

鳥久オーナー側は、建物を解体してビルを建てたいという方針で、名古屋市に重機の申請をとめられた後も、手による解体作業を進めるということで、各誌の取材にも応じていたようです。

名古屋の中心部は、先の大戦の空襲でほとんどの建物が消失しており、
江戸時代から残る建物は非常に稀な存在です。
鳥久(得月楼)は、頼山陽、坪内逍遥などの文人の逸話に登場する古い建物であり、消失は非常に残念です。

 

全焼した鳥久(得月楼)。消防が放水している。11月22日6時24分

全焼した鳥久(得月楼)。に面した通りのすぐ北側にある交差点より撮影。写真では中央部の消防車の左側に鳥久がある。11月22日6時26分

鳥久(得月楼)の建物の移築保全ほもとめる署名。
今回の火事は、地域の市民が署名活動を開始した矢先に発生した。
鳥久(得月楼)の歴史が書かれている。

鳥久(得月楼)の建築物の意義について書かれたチラシ。
作成は「ほめる会」を主催した大学教授の方。
歴史ある建物であったのが惜しまれる。

19日、鳥久(得月楼)の前で「ほめる会」をおこなう大学教授ら。

 

名古屋を中心に活動。 インターネット新聞JANJANでも記者をしています。 主な活動分野は、市民活動、労働組合、性的少数者、先住民族、伝統文化、郷土文化などです。 Queer+sというセクシャルマイノリティ関連のバーのマネージャーです。

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