Googleが、Raspberry Piに、最低限の部品で構築された、5ドルのコンピュータの作成を促した。2015年11月26日
By Amir Mizroch、WSJ
Raspberry Piの5ドルのPi Zeroコンピュータ
AlhabetのGoogleのEric Schmidt会長は、2013年1月に、最低限の部品で構築されたコンピュータを提供する、英国の非営利団体、Raspberry Pi Foundationの代表に、同団体の35ドルのRaspberry Piコンピュータの、より高価な版を作成する計画を促した。
英国のCambridgeベースの非営利団体、Raspberry Pi Foundationは、学校に、自分で組み立てて、プログラムできる、Raspberry Piコンピュータを、15,000台作成し、学校の子供に配布するよう、Googleから、100万ドルの助成金を受けた。
Googleの会長は、Raspberry Pi Foundationの、次の活動について、知りたいと思った。
Raspberry Pi Foundationの創設者、Eben Upton氏は、昨年、50ドルか60ドルぐらいのコンピュータを作成したいと考えていたという。
価格の安さで競うことは、極めて難しいので、性能や機能を、よりパワフルにし、2015年の初めに、Raspberry Pi Foundationは、Raspberry Pi 1コンピュータと同じ価格の35ドルで、よりパワフルな、Raspberry Pi 2コンピュータの出荷を開始した。
GoogleのEric Schmidt氏との対談から3年で、Raspberry Pi Foundationは、Pi Zeroと呼ばれる、5ドルのコンピュータのリリースを開始した。
Pi Zeroは、完成されたコンピュータではない。
Pi Zeroは、5mmの回路ボードで構成され、ARMアーキテクチャの1GHzのBroadcomマイクロ・プロセッサを搭載し、iPhone 4Sと同じ、512MBのRAMを持っている。
Pi Zeroのソケットに、ユーザは、キーボード、マウス、および、モニタを接続することができる。
また、Pi Zeroは、USBポート、電源、ビデオ、および、Wi-Fiドングル用のソケットを持っている。
Pi Zeroは、40ピンの汎用の入出力バーを持っているので、ユーザは、センサー、あるいは、他のコンピュータのような、さまざまな外部ハードウェアを接続できるピンに、ワイヤーを半田付けし、データをやり取りすることができる。
Pi Zeroは、基本的なデスクトップやメニューを持つ、オープンなWindows的なグラフィクス・インタフェースを提供する、Raspbianと呼ばれる、Linuxオペレーティング・システムのフリー版を採用している。
Pi Zeroは、Linux IoTオペレーティング・システムを搭載すれば、例えば、ガレージのドア・オープナーや煙探知器やサーモスタットような、「モノのインターネット(IoT)」デバイスにも使用できる。
Raspberry Piの雑誌、「The MagPie」の12月号では、マネー・クリップのサイズの、Pi Zeroを使用して作成された、何万種類ものデバイスが紹介されている。
Sony UK Technology Centerは、2015年に、500万台のRaspberry Pisを製造した。
英国の工場で、Sonyにより製造された、2万台のPi Zeroは、英国と米国の流通業者により、完売されたという。
Pi Zeroを搭載した、デバイスは、チュートリアル・プログラム、MinecraftやScratchといった、ゲームをプレーするために使用できる。
また、Pi Zeroは、ゲーム機、スマート・ホーム・デバイス、音楽プレーヤ、ロボットといった、多くの他の基本的な処理を行う目的に使用することができる。
・Pi 1は、2012年2月以来、合計で、450万台販売された。
・Pi 2は、2015年2月以来、250万台から300万台ぐらい販売され、2015年10月だけで、25万台販売された。
・Pi Zeroは、米国で、5ドルで販売される。
このPi Zeroは、電子学習Webサイト、Adafruitで提供される。
Micro Centerは、Pi Zeroをストックしており、Raspberry Piの自分のWebサイトで提供される。
英国において、Pi Zeroは、3.99ポンド(約6ドル)で販売される。
「Pi Zeroの紹介ビデオ」