オンラインの世界の将来は、常に流れる情報の川になるだろう。2015年10月2日
By David Gelernter and Eric Freeman、WSJ
Webは、インターネットを便利で有用なものにする、第一弾であった。
Webは、時間が経つにつれて、空間を選択しており、従来のWebサイトは、空間で編成されている。
これからのWebサイトは、時間で編成されるようになるかも知れない。
イラスト:Daniel Hertzberg
我々は、さまざまな目的でインターネットを使用しているが、しばしば、インターネットで、何か新しいものを発見することがある。
我々は、長い間、何か過去のことを調べるために、図書館を使用していた。
また、我々は、現在、起きていることを知る手段として、ラジオ、テレビ、新聞といったマス・メディアを使用してきた。
現在、我々は、さまざまなデバイス(PC、タブレット、スマートフォン、ウェアラブルなど)で、インターネットをアクセスして、検索エンジンを使って、過去のことを調べたり、新聞、ラジオ、テレビ、あるいは、SNSサイトやメールなどで、現在、起きていることを知ったりすることができるようになっている。
インターネットは、ユーザが、あらゆるメディア形式で、絶えず流れている、情報のストリームを見ることができるようにしている。
今日、時間ベースの構造、データの流れ、フィード、ブログは、ますます、Webを支配している。
情報の流れは、サイバー圏の基本的な編成原理になっており、この傾向は、広く理解されている。
1990年代の半ばに、Yale大学で共同研究していた時に、我々は、時間ベースの構造が優勢になることを予測し、これを「ライフストリーム」と呼んだ。
我々は、ラップトップやデスクトップに渡り、至る所に点在した、デジタル・スタッフの足跡を見失った。
ライフストリームは、我々のデジタル生活を統一した。
メール、ブックマーク、写真、ビデオ、あるいは、新たな形式のドキュメントが、クラウドに、ワイヤーの糸を通された、ビーズの織物のように広がった。
インターネット・ユーザは、検索エンジンを使用して、Webを検索し、必要なビーズを見つけることができる。
ユーザは、ライフストリームで、ワイヤーを見たり、新たなビーズが到着すると、それを見たりすることができる。
ライフストリームに、新たなビーズを追加するときに、誰が、そのビーズを見ることができるかを指定することができる。
1996年に、我々は、Yale大学で、自分たちが開発した、ライフストリーム・ソフトウェアを使用して、自分たちのブログ・サイト、「ライフストリーム」を構築した。
2001年に、我々のライフストリーム・サイトは、世界で最初のソーシアル・ネットワーク・サービス(SNS)サイトになった。
我々は、ローカルなユーザ・グループを作り、このSNSサイト(ライフストリーム・サイト)を試験的に運用した。
このライフストリーム・サイトには、会議やソフトウェア仕様に関する、多くの記事が投稿された。
ある日、テストに参加したユーザの1人が、婚約したときに、記念として、婚約指輪の写真を、ライフストリーム・サイトに投稿したことがあった。
これがきっかけになり、ライフストリーム・サイトに、ペットの写真、休暇中の経験、食事のメニューの写真など、さまざまなものが投稿されるようになった。
これらのことで、我々は、SNSサイトが、日頃、特に印象に残ったことを日記のように投稿したり、友達と興味のある話題についてお喋りしたり、知りたい情報を交換したり、友達に、知りたいことを質問したりと、さまざまな目的に、さまざまなメディアを使用して利用できることが分かった。
現在では、さまざまな特徴(ブログ指向、ニュース指向、買物指向、写真指向、ビデオ指向、チャット指向など)を持つ、SNSサイトが、スマートフォン、タブレット、PC、大画面TVといった、さまざな大きさのディスプレイ画面を通して利用されている。
ホーム・ストリームは、メールやドキュメントなどの一部として、パーソナルなストリームを含んでいる。
ホーム・ストリームは、ワールド・ストリームの小さな部分である。
ユーザは、ラップトップやデスクトップの画面において、3D映像で、ホーム・ストリームを見ることもできる。
1つのストリームを見ることにより、ユーザは、パブリックなイベントや、プライベートなイベントなど、さまざまな世界を見ることができる。
ユーザは、圧倒されるのを控えるために、ストリームをコレクションに追加するときに、各ストリームの流量を調節することができる。
これにより、ユーザは、短い概要のリストで、多くのエントリを置き換えることにより、流れを減速させることができる。
あらゆる包括的な、ホーム・ストリームは、新たな可能性を作成する。
ユーザは、過去のストリームを表示するために、タイムラインを使用して、必要に応じ、時間を巻き戻すこともできる。
ユーザは、他のユーザの投稿やメッセージに応じるか、またはコメントを追加することもできる。
また、真の車載コンピューティングが現実になるだろう。
ホーム・ストリームは、1つのラインに、あらゆるものを集めるので、車は、ユーザが運転中に、ホーム・ストリームに収集される情報を読むことができるようになる。
我々は、1990年に、これらのアイデアを発表した。
我々のライフストリームのアイデアは、Facebookや、多くの他のフィードにおいて、具体化され、洗練されてきた。
しかし、最も単純で、最も明確に、ライフストリームを具体化した例は、Twitterである。
Twitterは、自分自身を、真の世界ストリームに変換できるようにしたが、ユーザが、小さなさえずりができるようにするだけでなく、任意のサイズやタイプのドキュメントを投稿できるようにしなければならないだろう。
SNSサイトに投稿された情報やコンテンツを管理したり、検索したりするためのコストは、驚異的に増大するだろう。
将来のサイバー圏は、物凄い量とスピードで通り抜けている情報を持つ、電子パワーのネットワークのようなものなるだろう。
コンピュータは、インターネットからの高圧な情報を、有用な情報に変換するための、「ステップダウントランス」になるだろう。
今日のWebは、時間を通して流れている、情報の川により、置き換えられ、生活にパワーを与えるだろう。