クラフト・レトルトフードブランドである『ONE POT WONDER』は、アウトドアに美味しく楽しい食卓体験を持ち出せるクラフト・レトルト商品をオンラインストアで販売している。
ちょっと一味違うレトルト食品を食べてみたのでレポートする。
多様化するアウトドアでの食事機会において、「楽しい食卓」をコンセプトに、小規模製造の利点を活かしたアイディアと遊び心が詰まった食品を提供するクラフト・レトルトフードブランド「ONE POT WONDER」が誕生したという。
クラフトというだけあって、入っている箱は重厚だ。なにか良いものが入っている予感がする。しかし中のパッケージは至ってシンプルで、商品名の表記すらない。余計なものは書かないということなのか。
さて、本シリーズは手作り調理のレシピをベースに、高温高圧で殺菌するレトルト釜で調理し、長期常温保存できる食品を小規模製造するクラフト・レトルトフードだ。試作から販売までを短期間で実現できる小規模製造なので種類は豊富だが、どこにでもある市販品とは違うものを目指していると感じる。
また、手作り調理のレシピはユニークさだけでなく、化学合成された調味料や食品添加物を使用しないことで、食の安全を考慮して開発をしている。近年はコロナ騒動もあってなのか、お一人様の車中泊や簡単なキャンプの人気が高い。しかし大人数でキャンプファイヤーを囲んで盛大に大量のカレー作りとはいかないのが昨今の事情だ。そこでレトルトで本格的で楽しいものを3種類ピックアップしてみた。
まずは「3cmのミートボール(トマトソース)」はミートボールごろごろのパスタを彷彿させるパスタソースだ。パスタにはもちろん、メインディッシュとしてそのまま楽しめる一品となっていたので、本来の食べ方ではなくご飯にかけてみた。やはりでかいミートボールが強烈なインパクトで、これをスプーンでちぎってご飯と一緒に食べるとちょうどおかずになり、ソースとともに不思議なトマトソースのミートボールご飯になった。
「鶏白湯とひよこ豆のカレー」は正真正銘のカレーだが、食感は間違いなくいわゆる豆カレーの系統なのだが、味はダシが効いているので味わいは深い。
最後は「プチトマトと花椒のカレー」だ。花椒は本格的な中華料理、特に四川風の料理には絶対に欠かせないスパイスだ。山椒とは違うしびれるあの辛さだ。トマトが入っているので、酸味と辛さのバランスは良い。麻婆豆腐にも似る。しかし徐々にしびれがやってきて、唐辛子のような強烈な感覚はないものの、汗が吹き出してくる不思議な辛さだ。食べる分にはそれほど辛さは感じないので大丈夫だが、後から来るのでご覚悟を。
代表的な3品を食べてみたが、全てに共通することはレトルトなのに本格的で中身に妥協がないことだろうか。「今作りました」と出されてもさほど違和感のない形と味に仕上がっているので、ちょっといいものを独り占めしたいときや、アウトドアで簡単に食べるときのごちそうにいかがだろうか。軍用でなくても市販のヒートパックがあれば火も熱湯も不要なので、パックごはんと一緒にどうぞ。
※写真はすべて記者撮影