体内に蓄熱してしまうと熱中症になる危険度が高まります。
でも、「熱中症【2】調査!熱中症危険度」のグラフでは、気温が高くても湿度が低ければ危険度は低くなっていますよね?
それは、外気が乾燥していれば、かいた汗がすぐに乾いて放熱できるからです。
『熱中症環境保健マニュアル』(環境省)で示されている予防法と応急処置法も、そういった人体の仕組みに沿ったものです。
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual.html
予防としては、積極的に“汗をかく準備”をするように示されています。
・汗の原料である水分・塩分を補給する。脱水状態や食事抜きで暑い環境に行く事は絶対に避ける!
・汗をかきやすい体づくり。汗をかかない季節からウォーキングなどで汗をかく習慣を身につける。
そしてもし熱中症が疑われる場合は、早急に体を冷やすことが示されています。
「重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。」
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual/2-3.pdf
・打ち水のように、皮膚に水をかけてうちわや扇風機などで扇ぐ。
・氷嚢などがあれば、首・脇の下・大腿の付け根を冷やす。皮膚直下を大きな血管が通っているので、そこを通る血液の熱を奪うことによって、体内を冷却する方法です。
夏の定番メニューのカレーやアジア料理を食べると、汗が吹き出して気持ちいいですよね。
水分・塩分の補給は、スポーツドリンク等でも「塩分補給」をうたった商品がありますよね。
ウォーキングは……今の時期から始めてはかえって危険な気がするので、普段あまり運動しない方にはお勧めしませんが、筆者自身は「今日は蓄熱しちゃったな」と感じたら、一日で一番気温の低い夜明け前に早足で一駅程度歩くことにしています。
体内を冷やす方法については、吸水ポリマーや保冷剤で首を冷やせる商品がドラッグストア等に並んでいます。実際、着用して過ごすと“蓄熱感”が減り、かなり楽でした。
どうでしょう?そんな話を聞いてると、なんだかこの夏を爽やかに過ごせそうな気になって来ませんか?
特に、幼児やお年寄りは熱中症になりやすいそうなので、お爺ちゃんお婆ちゃんとお孫さん達が顔を合わせる機会に熱中症について一緒に学んでみるのもいいかもしれません。
家族みんなで“うだる夏”を“爽快な夏”に変えて、健康的に乗り切りましょう!