みなさんは、どうやって仕事を見つけましたか?私は、1983年にアメリカから帰国するときは、意気揚々としていて
「名大卒の学歴とアメリカ暮らしで予備校が雇ってくれるだろう」
と信じていました。まさか、名古屋の予備校、塾、専門学校に送った7つの履歴書がすべて無視されるなんて思っていませんでした。26歳で失業し、貯金なし、資格なしのプータローになってしまったんです。
とりあえず、近所の小さなアパートの一室を借りて塾を始めました。
1986年、30歳のときに英語検定1級に合格したのだけれど、印税で食っていくのが私の夢なので、「合格体験記」みたいなものを書かせてもらえないか東京の出版社に企画をいくつか送ってみました。もちろん、全てガン無視。
世の中には、10代で英検1級に合格するようなピカピカの人たちもいるわけだから、30歳のおじさんの妄想につきあってくれる人などいるわけない。
50代で京都大学を受けているときも、「エール出版」のような合格体験記をメインに出版しているところに手紙を書いたみたけれど、すべて返事はありませんでした。私の経験談など知りたい人など、いないんです。
私の尊敬する坂本龍馬は30代で亡くなりましたが、自分がその年齢を越えてゆくとき
「自分はダメだなぁ。何もできない」
と、悲嘆に暮れました。でも、娘たちがいるわけで悲しんでいる余裕はありませんでした。
そのころ、ネットが普及しだしてブログを書く人や、Youtube も一般の人が投稿し始めていたんです。そこしか、自分の研究成果を発表する場がなかったので、ひっそりとブログを書き始めました。
最初は、もちろん、誰もブログを訪問してくれませんでした。そのうち、1人か2人だけ読んでくれる人が現れました。それが普通なんだろうけど、残念無念でした。それで、Youtube やフェイスブックやホームページを連携させて3年ほど過ぎました。
ブログは浮気をして、あちこちやってみましたが訪問者の多いアメブロに絞り、
Youtube の動画も「京大受験」「英検1級」「ジャッキー・チェンの前で拳法」など、検索にひっかかりやすいビッグ・ネームに便乗しようとしました。
そうこうしているうちに、アメブロの「受験生」ランキングで1位となり、Youtube の動画の再生回数が合計で45万回を越えていきました。塾生の子が
「京大受験なんてマイナーなテーマで何万回数というのはスゴイですよ」
と言ってました。ネットに詳しい理系男子だったので、信憑性が感じられ、嬉しかったですね。
先週、Googleで「京都大学の英語 添削」で検索したら、1ページ目の10項目のうち、5項目くらいが私に関するもので、ビックリ。
(1)、塾のホームページ
(2)、Youtube 動画(京大二次の採点基準)
(3)、アメブロ
(4)、Storys (エッセイサイト)「8割を越えるための一考察)
名前を聞いたら誰でも知っている大規模予備校や通信添削大手のサイトが居並ぶ中で、どうしてこんな小さな塾のことが?
「なんか、汚い手でも使ってんじゃないの?」
と思いませんでした?
でもね、私はネットに詳しくないから汚い手ってどんな手か知らないんですよ。
大規模予備校のようなマスコミや有名俳優を使ったCMは流せるはずもないもんね。そんな資金もツテもない。田舎の個人塾ですから、無料のネットしか使えません。残念ながら。
でも、お蔭様で検索上位にきてから通信生も通塾生も増え続けているんです。ありがたいこと。大感謝!!京大「医学部」も3人受かりました。
そりゃね、どんなバカでもZ会を8年、河合や駿台の「京大模試」を10回、センター試験も10回受けたんですよ。京大の二次試験は7回受けて、ホームページに成績開示しました。
かなり珍しい経験だと思うよ。だから、読まれるのじゃないかな。
自分は、名大卒だから
「なんで、名大卒の講師が京大受験生を指導してんの?」
と、言われることもあります。なんでか、自分でも分かりません。なりゆき。
捨てられ続けてきたけれど、世の中は“捨てる神もあれば、拾う神もあり”かもしれないね。まだ、分からないけれど。
最近、塾生の子たちが
「マスコミは、あてにならない」
と、言っています。私も、マスコミを相手にしない方がいいのかなぁ。ほとんどの人は知らないのだけれど、京大受験生には多く読まれているようだから、これでいいのかもしれない。
ただ、これでは印税で食っていけない。うーん。
それに金だけの問題でもない。
センター試験で8割を越えて、無事に京大二次試験にたどり着いても、合格できるのは上位の3割ほどの子だけ。英作文がダメなんです。世にある受験参考書にややこしい構文や単語を書けば合格できると勘違いしている。
そんな教師や塾講師ばかり。
でも、私の10年にわたる研究では、そんな指導は間違っているんです。詳細は別のところで書きました。「高木繁美」で検索してください。
「私は英検1級に受かってますよ」
と言っても、信用してもらえない。
「私は京大二次で8割を越えてますよ」
と言っても、信用してもらえない。
「私が指導したら京大医学部に3名合格しました」
と言っても、信用してもらえない。
つまり、何を言っても信用してもらえない。
「だって、あっちは駅前にビルが建っているもん」
「だって、あっちはハイジが宣伝しているよ」
ということ。世の中は、そういうタイプの人が多数派だから驚きはしないよ。私は自分のお客様だけ合格すればいいので、かってに落ちて下さい。そんな生徒を欲しがる大学なんぞ、あるわけがない。ちょっと、気の毒かな。
こうやって、好き勝手書いていたら、読者がどんどん増えているみたい。なんでだろう?たぶん、私が本当のことを書いているからなんじゃないかな。建前やお金ねらいのヨイショばかりの人が多いもんね。
平成18年、20年(文学部) 正解率の平均 66%(受験英語)
平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%(資格英語)
平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%(ネイティブ英語)
きみの学校の先生ね、塾や予備校の先生もそうだけど、
「こう書け。そうすれば、合格できる!」
と言うでしょう?でも、それって実証したの?
「英検1級に合格しているし」
ですか?でも、合格している私が受験英語で書いたら65%でしたよ。
「京大卒だから」
ですか?
京大のボーダーって、65%くらい。そんな先生が
「こう書けば、医学部も大丈夫」
って、おかしいでしょう。医学部のボーダーは8割ですよ。
日本社会というのは、動画の再生回数が45万回を越えても、アメブロの「受験生」ランキングが1位になっても、Google 検索で1ページ目の10項目のうち5項目を独占しても、本を出版させてくれない。
お金がないと自主出版もできない。暴走族講師とか、マドンナ講師でないと本が売れない。そういう国なんですよね。私のようなハゲの暴走老人が何か言っても、
「ハゲー!」
と罵倒されるだけらしい。
でも、最近思うのだけれど、
「私は神様に守られているのかもなぁ」
って。不特定多数の人を相手にすると、以前みたいにモンスターペアレントみたいな人が集まってくる。それって、困る。情報収集に熱心な人だけ相手にしている今の状態がベストなのかもなぁ。