東芝と長崎大学は、共同開発したエボラ熱の迅速検査キットが、ギニアで運用されていることを公開しました。
エボラ熱迅速検査キットは、長崎大学熱帯医学研究所教授の安田二朗氏と同研究所助教授の黒崎洋平氏が指導した上で開発したもの。
2015年3月に、同研究所が行ったエボラ熱迅速検査キットの実証実験についてギニア政府が高く評価し、外務省経由で両氏を再度招聘して運用指導を受け、ギニアで運用を行っていました。
長崎大学熱帯医学研究所は、2015年4月からの活動で、ギニア国立ドンカ病院(ギニア共和国コナクリ市)で、エボラ熱迅速検査キットの利用について現地医療スタッフに指導。また、2015年4月24日からは、コヤ県コヤ市で行われたエボラ熱撲滅キャンペーンに参加。エボラ熱出血感染疑いのある患者から採血し、移動式の検査車両で検査を行う活動を行いました。
ギニア共和国は、2015年3月28日から、45日間にわたるエボラ熱撲滅キャンペーンを実施。コヤ市で行われた検査キャンペーンも、この一環として行われたとのこと。
現在、ギニアでのエボラ熱感染患者は激減していますが、依然として西アフリカ全体では感染者が増えている状態です。6月になると雨期に入り、衛生状態が悪化することから雨期に入る前に新規患者をゼロにするのが目標とされています。
飛行機で移動するのが当たり前になった時代ですから、エボラ熱は当事国だけの問題ではありません。封じ込めを行うことで世界中の安全が保たれるのも事実。今回の支援がエボラ熱撲滅に役だってほしいですね。
※写真はイメージ 足成 http://www.ashinari.com/2011/01/19-344828.php から