12月28日、宮崎県は宮崎市高岡町の養鶏場で死んだ鶏に対して、鳥インフルエンザの簡易検査を実施。陽性反応が出たことを明らかにしました。高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染したかについては、現時点では公表していません。
宮崎県では12月16日に延岡市で高病原性鳥インフルエンザウイルスによる大規模な感染が発生。事態を受けて、約4000羽を殺処分したばかりです。
宮崎県は、遺伝子検査が終了するまで、鳥インフルエンザが発生した養鶏場の鶏を隔離。また、半径10キロに存在する養鶏場に対して、鶏や卵の移動について自粛を要請しました。検査結果が待たれる状態です。
誤解のないように伝えなければなりませんが、養鶏場での鳥インフルエンザ発生については、鳥インフルエンザウイルスに感染したカラスや水鳥が、ウイルスを媒介するケースが大多数です。
したがって、養鶏農家の方の過失によって発生するわけではありません、また、鳥インフルエンザが発生した場合、法令に基づいて食用に適さないと判断された鶏や卵は出荷されません。
つまり、市販されている鶏肉や卵は安全が確認されたものばかりなので、安心して食べることができます。
この問題で、本当に心配なのは、人が感染する新型インフルエンザウイルスの登場です。
鶏どうしで感染を繰り返したり、豚などの家畜に感染した場合、鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が変化します。その結果、人から人へ感染する毒性の強いインフルエンザウイルスが発生することが指摘されています。
国立感染症研究所をはじめ、厚生労働省は、すでに人から人へ媒介する強毒性の新型インフルエンザウイルスが発生することを前提に、対策を進めています。
しかしながら、治療薬が国民全員に支給できません。したがって、大規模な感染が起きた場合、政府機能や企業の機能が麻痺しかねない問題が指摘されています。
いたずらにおそれることはよくありません。ですが、時間があるときに、家族や会社・学校などで新型インフルエンザウイルスが発生した時の対策について考えてみるといいでしょうね。
写真は足成より http://www.ashinari.com/