中国当局 小笠原周辺のサンゴ密漁取り締まり強化を言及

  by 松沢直樹  Tags :  

小笠原諸島や伊豆諸島の周辺で、宝飾品として利用されるアカサンゴ等の密漁が問題になっています。
中国船籍の漁船が密漁を行っている現場が確認されており、日本政府は、中国側に密漁行為について指摘し、再発防止を強く求めていました。

11月3日、中国外務省の華春瑩副報道局長は、「中国政府は、海洋生物の保護を重視しており、漁民に対して密漁を禁じる指導をしてきた」と言及した上で、関係部門が密漁の取り締まり強化を促進する旨の発言を行いました。一連の密漁行動について、中国側が取り締まり強化に言及したのは初めてと見られています。

中国漁船によるアカサンゴ類の密漁は、高額な利益を得られることから中国の漁民が手を染めたと解釈されています。

とはいえ、小笠原沖などに200艘程度の漁船が集まったケースも確認されていることから、一部の有識者からは、日本の領海警備を挑発するものではないかという意見も唱えられていました。
その真偽は定かではありませんが、今回の中国政府側の発言により、中国当局によって、密漁行動の取り締まりが厳格化されるか、注目されています。

写真は 足成 http://www.ashinari.com/ より

 

松沢直樹

福岡県北九州市出身。主な取材フィールドは、フード、医療、社会保障など。近著に「食費革命」「うちの職場は隠れブラックかも」(三五館)」近年は児童文学作品も上梓。連合ユニオン東京・委託労働者ユニオン執行副委員長