「お弁当のコロッケみたいに、レンジでチンすればすぐ食べられる小倉トーストはないの?」
というご質問をいただいていた、実際に売ろうと思っている人にとってもこれは切実な問題になりかねない。
小倉トースト親善大使(自称)としてはこれは見逃せないテーマだったのだ。
ということで、今回は商品化しやすい小倉トーストを目指して新種の小倉トーストを考えてみた。
とりあえずパン生地を作る。
強力粉 80g
普通に炊いたご飯 50g
簿力粉 20g
砂糖 大さじ1杯
塩 小さじ半分
溶き卵 1個
牛乳 40ml
水 40ml
ドライイースト 小さじ半分
これらを”SD-BMS102-N”に入れてスチームコースのあんぱんを選択。
すると80分で生地を練り上げてくれた状態で出来上がるので、その状態で取り消しボタンを押し、今回はホームベーカリーの仕事はここまで。
さて、これが出来上がった生地だ。
これを小さくちぎって薄く伸ばす、ここ重要なのが大き目に作ろうとすると生地の厚みにムラができてしまい生状態になってしまう可能性が高くなる、できるだけ小さく薄くするように心掛ける。
その生地にバターを塗り。
あんこを入れて。
そして閉じる。
ここでも注意が必要なのだが、餃子の皮を閉じる感じでつねるようにして閉じるといい感じになる。
さて、これをそのままオーブンで焼いてもいいのだけれど、やっぱりパリサク感を出すために揚げる。
すぐに焦げ目が付いちゃうので中まで火が通るのか心配なので温度は低めの160度くらいで、出来る限りじっくり火を通すことを心がけながらも焦げ過ぎないように注意して揚げる。
そして完成!
なかなかによさげな出来である。
さて、中身を見てみると。
熱を通して生地が膨らんじゃった分、中身がスカスカに見えちゃうのは仕方のないこと?
しかし味は秀逸、甘すぎないようにした生地の表面はパリパリで、中身のあんこはバターによって甘さ控え目に出来上がっている。
ただ問題点がないわけではない。
そう、散々文章読みながらツッコミが入っていたであろう、これは”アンパン”ではないか? ということ。
なるほど、そういう物の見方もあるわけで、否定をするわけにはいかない。
しかし周囲のパン生地を甘くしないこと、あくまでもパリサク感を求めていることからしてこれは”アンパン”ではなく”小倉トーストの一種”であると主張したいのだが、許されるのだろうか?
結局のところ、物流やユーザーの手間を省くとこういう形になってしまうのは自然の流れといえるのかも知れない。
そういう意味で、”アンパン”の商品としての完成度の高さに感服すべきであろう。
その辺りは皆様の判断にお任せして、次回作の構想を練るとします。