撮影者:著者
今日で、朝ドラの『ごちそうさん』が終わり。来週からは『花子とアン』が放送される。主役も、渡辺謙の”アン”から吉高百合子にバトンタッチだ。
『花子とアン(以下、花アン)』は、山梨県甲府市出身の翻訳家、村岡花子の明治・大正・昭和にわたる波乱の生涯を描いた作品。
山梨県と言ったら言うまでも無く、私の地元だ。その山梨が舞台となれば、黙っては居られず。果物と富士山と豪雪だけが山梨じゃねぇ!!
と鼻息を荒くしている所存。
しかしながら、この『花アン』で出てくる甲州弁は、国民の皆様にとっては『カッコワルイ方言』という誠に残念な印象しか持たれていないのが現実。
そこで、コレを知っていればきっと『花アン』はもっと面白い!という甲州弁を ちいとばか(少しだけ)おっぴろげるじゃんけ(見せるよ)。
ズラ
使用頻度がダントツで高いだろうと思われる二文字。意味合いは「○○でしょ」。
以前、某サスペンスドラマの映画版で、カツラであることを気にしている刑事が
「それずら(それでしょ)」
と言われて
「いや、ずらじゃないから!」
という弁解をする場面があったが、ネイティブからしてみたら
『そっちのズラじゃない(笑)』
ちなみに、甲州人が「ズラでしょ」というときは、ズラが2回並ぶ。「ずらずら?」
ただ、こんな使い方をする人は殆ど見かけない。
ブチャル
これは、恐らく作中で頻出する語句かと思われる。「捨てる」の意。割と田舎の地帯だと、高校生もこの単語を平気で使っていたりする。
その光景は、かの『スイングガールズ』で女子高生が方言で会話する姿に酷似するとかしないとか…
使用例として
「んな(そんな)萎びれたほうれん草。もう、ぶちゃっちもうだ(捨てちゃうよ)」
個人的には、この単語が自然に使えると、たとえ江戸っ子でも甲州人になれるので
「山梨にもっと溶け込みたいゼ!」
と思われる方は、是非使ってみると良い。
テッ
もう、これが使えれば。農家のおばあちゃんとも仲良し!!山梨県民に知らない人は居ないと思われる。
主に、良い意味での驚きを表すこの方言は、お年寄り世代の浸透率が非常に高い。そして、山梨県内で放送されている、ローカル番組はこの言葉がタイトルに模してある。
使用例:
「おばあちゃん、学校のテストで100点取ったよ!」
「てっ!すごいじゃんけ。次も頑張れしー」
まあ、好き好きによるけれど。この方言がそっけなくて嫌いという人も居る。
コピット
これを聞くと、何故だか高校の担任を思い出す。私にとっては懐かしさのある甲州弁だ。ちなみに、甲府駅改札を右(地元では、北にあたる)に抜けると、花アンの幟が在ってそこにも書かれている。
「わたしたち、こぴっとします!」
こぴっととは、「しっかり」の意。どちらかというと、だらけた気を引き締めさせるときに使う。アニメの「つよし、しっかりしなさい!」のタイトルを甲州弁に訳すと、
『つよし、こぴっとしなさい!』
コレを知っている若干二十歳の私って一体…
此処まで4つほど、甲州弁を上げたが。他にも、伝えたい甲州弁や甲州文化がいろいろある。それらは、今後需要があれば小出しにしていきたい。
しかしながら、我が家ではドラマの内容よりも、甲州弁の指導を誰がしているのかに、話題が集中している。なんともマイナーな一家だ。
尚、花アンに出ていた甲州弁でわからないものがあれば、私のツイッターやfacebookなどでご連絡願いたい。此処でお答えをしようと思う。
※引用:『花子とアン公式サイト』 http://www.nhk.or.jp/hanako/index.html
(参考:山梨原人/原人舎出版)