関西で行われた、とある社会学学会の打ち上げの際に「大学ランクと大学に設置されている喫煙所数」が話題になった。東京大学出身の研究者が、名古屋の中でもいわゆる「底辺大学」と呼ばれる名古屋郊外の私立大学で講義しているのだが、話題に上ったその大学の喫煙所数があからさまに多かったそうである。
近ごろの東京都内の偏差値が比較的高い大学では、喫煙所を大学構内に見つけるのが非常に難しくなってきている。学会発表がそのような高偏差値大学で行われた時には、煙草を吸う研究者は休憩時間に短時間で喫煙所を見つけるのに非常に四苦八苦するそうである。
学会参加者の多くは「大学ランクと喫煙所数の相関関係」が明らかに見て取れると主張していたが、東京大学や早稲田大学の喫煙所を見たところ、施設内はもちろんの事、校内は全面禁煙であり、かつ喫煙所も一般の人々からは見えない様な非常に奥まった所に、数か所設置されているのみであった。
高偏差値大学生ほど「喫煙民度」が高い?
昨今の社会的風潮から喫煙者が非常に肩身の狭い思いをしているのは周知の事実だが、喫煙の切っ掛けが、友人知人からの「同調圧力」以外にも、大学構内の物理的なデザイン設計が影響していると感じている。つまり、大学構内の喫煙所が非常に制限されてる事で、大学生は知らず知らずに喫煙を敬遠する傾向にあるのではないかという事だ。大学構内に喫煙所が少なく、遠く、さらには隠れた所にあるのであれば必然的に大学生は煙草を吸う事自体が嫌でも制限され、高偏差値大学の学生ほど、喫煙に対する「民度」が高くなるのである。
筆者はかつて煙草を吸っていたことがあり、喫煙者の心情はよく理解しているつもりだが、近ごろの高偏差値大学生は少なくとも、喫煙する機会が大学構内で少ないのは東京大学や早稲田大学を訪れてみると判るであろう。喫煙所は誰かに聞かなければ見つける事が困難な程なのだ。
母校を訪れる機会があれば、是非とも喫煙所数を気にして欲しい。もしかすると「底辺大学」に認定されてしまうかも?