Amazonレビューは本当に“信用できる”のか?

  by 内藤佑輔  Tags :  

Amazonといえば、ネットショッピングサイトとして幅広い商品数を誇る大手、誰しも一度は利用したことがあるのではないでしょうか?

Amazonには“レビュー”という場が設けられているため、実際に商品を買った人は“商品を評価”することができます。購入を検討する際、参考に読んでいる方も多いはずです。

しかし、最近ではAmazonのレビューが、企業に対し直接意見を表明する場として“活用”されるようになってきています。

記憶に新しいところでは、俳優の高岡蒼甫さんが『Twitter』上で発言した、フジテレビの“韓流”をめぐる抗議が飛び火する形で、同局の大手スポンサーである花王製品の販売ページに酷評レビューが相次いで投稿される事態が起きました。

また、サントリーは4月から韓国焼酎『鏡月グリーン』の商品紹介ページで、商品名の由来を説明する文章中、「韓国/東海(日本海)」と表記していましたが、8月18日になって、『2ちゃんねる』で表記を問題視するスレッドが立つなどして騒ぎとなり、同社への抗議が相次いだため、同社は19日午後にページをサイトから削除し、「商品を紹介するための広告上の表現で、地名に関する見解を表明するものではありませんでした」という謝罪文を掲載する事態になりました。

Amazonのサントリー製品販売ページには表記問題に関連すると思われる内容のレビューが相次いで投稿されています。

サントリー天然水(南アルプス)の販売ページには

今、水を購入される時、「取水地」を気にされる方は多いでしょう。 それも含め、ラベルのあらゆる表記を「信用」できる会社で、気持ちの良い買い物をしたいものです。

というレビューが投稿され、多くの方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

一方で

まず水道水と比べてみました。水道水の方が美味しかったです。次に雨水と比べてみました。雨水の方が美味しかったです。次にドブ水と比べてみました。ドブ水の方が美味しかったです。最後に“東海”と呼ばれる海水と比べて見たかったのですが、東海の場所がわかりません。サントリーさんは、詳しいそうなので、ぜひ教えてください

というレビューなのか中傷的とも判断ができない投稿も多くあります。

自宅にいながら気軽に買い物できるのが、ネットショッピングの最大の“売り”ですが、商品を手に取って確かめることができないため、実際に利用された方のレビューは非常に重要だと思います(特に高価な商品であればあるほど)。

しかしながら、商品の感想や購入検討の際に参考にするものであった本来のレビュー機能が、“酷評レビュー”などで“炎上”することによって、どのレビューが、ただの炎上に乗じたものなのか、実際に商品を使った“信用できる”文章であるか、きちんと見分ける必要が生じてきました。

商品レビューでただ中傷することよりも、本当に企業に対して言いたいことがあるのであれば、直接の問い合わせや、自身のブログや『Twitter』などでコメントを書くべきではないでしょうか。

画像:サントリー公式サイト「鏡月ブランドサイト内の表記について」より
http://www.suntory.co.jp/guide/20110819/index.html

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