お酒が入って顔が赤くなった人を周囲がからかう光景をよく見かけます。しかし、忠南大学校医科大学(韓国)の研究は、それが笑いごとではないと警告しています。飲酒で顔が紅潮する人は、しない人と比較し、高血圧・心臓病・脳卒中のリスクが高まるというのです。米国NBCニュースなどが伝えています。
研究班は、1763人の健康診断の記録を分析し、飲酒で顔が赤くなる人、ならない人の飲酒量と高血圧になるリスクを算出しました。すると、顔が赤くなる人の方がリスクは高くなり、そのリスクが急上昇する目安が「週4ドリンク(基準飲酒量)以上」と判明しました。厚生労働省『e-ヘルスネット』によれば、米国の1ドリンクはビール小瓶1本分に相当します。なお、顔が赤くならない人の目安は「週8ドリンク以上」とのことです。
お酒を飲んで顔が赤くなるのは、体内に入ったアルコールから分解してつくられる「アセトアルデヒド」が原因と言われます。顔の紅潮は、アセトアルデヒドを分解する酵素の力と関連しており、酵素の強さは遺伝や個人差があるものの、男性より女性、欧米より東アジアの人々の方が弱いとみられています。
英国のマーモット博士は「適量の飲酒で死亡率は低下する」という研究結果を発表しています。サッポロビールHPでは、お酒を楽しむ限度の適量について、「ビール中びん1~2本」、「缶チューハイ1.5~3缶」などと紹介しています(お酒が弱い人に対しては、より少ない量を推奨)。年始は何かとお酒を飲む機会が多いですが、自分なりの量で程よくお酒を楽しむように心がけた方が良さそうです。
画像: By grahamhills
http://www.flickr.com/photos/grahamhills/
参考ウェブサイト: 厚生労働省『e-ヘルスネット』、サッポロビールHP
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-001.html
http://www.sapporobeer.jp/tekisei/kenkou/susume.html