東京オリンピックが決まって歓喜に沸いた日本。招致にかかった費用や開催費用などで数千億円が必要になると言われていますけど、”数千億円”というこのおおまかな費用の額が恐ろしいですね。例えば”数千円”でも、単位として2000円なのか3000円なのかでも一般市民にはこの1000円の差額は大きいですよ。タクシーに乗った場合、2000円払うのと3000円払うのではやっぱり気持ち的に違うでしょう?
オリンピックが東京に決定した時は嬉しかったんですね。でも、なんとなく最近それでいいのだろうか?と思い始めているのです。決定してもう東京はオリンピックに向かっているので、こんなこと考えること自体が無駄なんですけど、東日本震災の被災者の方々のお気持ちを考えるときっと取り残されたような気持ちになるのでしょうね。オリンピックの開催経費と東日本震災復興の費用とは財布は別口でしょうが、それでもやはり今も仮説所住宅で不自由な暮らしを強いられている方々は、東京オリンピックの開催を喜んでいるのでしょうかね。
それほどのオリンピックに捧げる費用があるのなら、今、日本人として辛い思いをしている方々に手を差し伸べることができればと願います。
オリンピック開催は回数を重ねるごとに派手になってきています。大掛かりなショーのような開会式は確かにテレビ画面からでも迫力がありますし、気持ちが高揚しますが、2011年の3月11日に、あの恐ろしい地獄絵巻のような津波に家も命もすべて持っていかれた東日本は狭い日本では東京からそう遠くはありません。2020年はまだ先ではありますが、東京で一大スペクタルの経済の力を見せつけるように世界に開会式を発信しても、やはり日本では不幸な自然災害で多くの人々が悲しみの最中にいたわけで、東京だけで盛り上がって浮かれてそれで良いものなのでしょうか?
東京オリンピックは選ばれなかった方が、日本と言う国が強くなれたような気がしています。まだ、日本はオリンピックを受け入れられるほどの体制は整っていないと思います。もしも、首相が東北出身の方であれば積極的にオリンピック招致に動いたか?先ず、復興が先だろうと思いますけどね。
オリンピックによる経済効果が声高に叫ばれているようですが、稼ぐ人たちはどんな状況でも儲かる仕組みになっているんです。金に目ざとい人たちは我先にと東京オリンピックに関わる利潤を上げていくことでしょう。では、そんな人たちがその儲かったお金を東日本復興に差し出すとも思えない。いずれにしても、こんな金食い虫の祭典なんて金持ちが更に金持ちになっていくんです。
日本はもっと弱者に優しい国だったような気がしますが、経済効果ばかりに重きを置く薄っぺらな国に成り下がったのでしょうか。東京オリンピック開催地に選ばれて浮かれている東京を東日本大震災の被災者の方々はどんな思いで見ているのでしょうか。考えるだけで胸が痛みます。
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