ビジネスマナー云々の前に、先ず私人として最低限の常識は知っておくべきだと思う。もし、ビジネスにおいてマナーを心得てきちんと対処できても、イチ私人としては全くマナーのない人であれば、本末転倒である。
だから、人としてのマナーについて考えてみるのですが………
ビジネスメールにおいて、質問をされたり、また質問をすることもありますが、意外にその質問がスルーされていることはありませんか?この場合は相手を責める前に、きちんと回答をもらえるような明確な質問をしていたかを考えたほうがいいと思います。
例えば質問事項が三つあるとしたら、箇条書きで質問事項を番号をつけて振り、更に分かりやすく太文字にして相手にミスさせないように提示します。こうするとお互いが質問する側、受ける側でミスを避けられる状況を作り出すことができます。
長い長いメールの中に、質問を織り込んでいると内容が薄れてきて、回答をし忘れる傾向もあるので、創意工夫で相手によりわかりやすくこちらから仕掛けることが大事です。
また、宛名を「様」で書いた場合は文面を全て「様」で統一する方がスッキリするでしょう。「様」の書き初めで、文面においては急に「さん」に変わっていると、正直拍子抜けして一貫性がないので、とてもアマチュア的な印象にとられがちです。
季節の挨拶、また締めの挨拶で相手の健康を気遣う文面も、これは通り一遍の文面でなく、相手に合わせてそこは「雛形」以外の体温の通じる文面を書くのが望ましいと思います。ビジネス文面を参考にしすぎると文書としてはまとまりもあるし、失礼は全くないのですが、ちょっと冷たい感じやオリジナリティーに欠ける印象をもたれることもあります。常日頃から人に対する思いやりや優しさを持ち続けて、人としての徳性を上げることにより文章にも磨きがかかるのではないでしょうか。
次は電話マナーですが、基本的に電話はかけた側が先に切るのですが、その切り方においても人間性がハッキリでてしまうものなのです。本人に悪気はなくてもガサツに受話器を電話口に叩きつけるように切ってしまっては、切られた相手はポカ~ンとしてしまうのではないでしょうか。会話を終えた時点で3秒ほど数えてそっと電話を切るようにすればよいのです。
そして、丁寧な言葉遣いを心がける場合は「します」を「いたします」、「どうですか?」を「如何ですか?」と、ちょっとしたところでも手抜きをしないように心がけると、随分と印象が違ってくるものなのです。
よく人々が間違える言葉に「とんでもございません」と言うものがありますが、これは言葉としては成り立ちません。ですから金輪際使わないことです。「とんでもないです」これが正解なのです。これだけではちょっと丁寧さに欠けると思ったら「とんでもないことでございます」と言えばいいのですが、言い方としては間違っていませんが、ちょっとくどいので、丁寧に「とんでもないです」と電話口に見えない相手にでも会釈しながらこの言葉を発すると全く失礼にはあたりません。
マナーってのは段階があるので、先ず最低限のことから学んでいって、更に上を目指してマナーの達人になれるものではないでしょうか。千里の道も一歩からと思い、マナー道の精進を心がけましょう!
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