東京五輪招致を祝して。
五輪マークは象徴的なシンボルである。誰もが知っている。
だが、車好きな者であれば、すぐにアウディのことを思い当たるだろう。
ご覧の通り、こちらは4輪である。車のタイヤは4輪であり、アウディの売りである、クアトロ(4輪駆動)をも語っている。
ドイツのメーカーであるアウディは、少し前まで誰もが知るという意味ではそれほど有名ではなかった。
昔から高品質で堅実な車作りをしていたが、やはりメルセデスベンツやポルシェのビッグネームの陰になっていた。
ところが、トランスポーターという映画で一気にステータスが上がった。今では、特徴的なフロントグリルのビッグマウスは、画を見ただけで、アウディだと分かるほどになった。
だが、筆者の場合、輪といえば三輪さんを思い浮かべるのである。
奈良県桜井市の三輪山である。
三輪山を神体山とする大神(おおみわ)神社が祀られている。
ご祭神は、大物主神(おおものぬしのかみ)とある。この神は、出雲大社のご祭神である。
神社としての格式の高さは随一で、最高峰である伊勢神宮や出雲大社に匹敵するほどである。
実は三輪山の頂には、日向御子(ひむかのみこ)という神が祀られている。
これは一説では、神武天皇のことではないかと実しやかに言われている。
神武とは言わずと知れた、初代天皇のことである。あの天孫降臨ニニギ、神武東征の神武である。
一方で伊勢神宮は、内宮と外宮があって、それぞれご祭神は、天照大神と豊受大神である。
三輪流神道では、伊勢と三輪は、一体分身であると唱えられている。
「思へば伊勢と三輪の神、思へば伊勢と三輪の神、一体分身の御事、今更何を磐座(いわくら)や」
まぁ、日本には色々、たくさんの神が居られる。
世界の大部分が一神教になったが、古代エジプトのように日本は多神教のままである。文明科学が発展し、存在は希薄化しているが、たくさん居られるのである。
先日、宮崎駿監督が引退を表明されたが、かの名作「千と千尋の神隠し」、「もののけ姫」や「となりのトトロ」などに代表されるように、その思いがあるように思えてならない。
もう一度、見つめ返し、思いを馳せれば、なにか世の中が変わるかもしれない。