10月12日と13日に『モンスターハンターNow』で初となるリアルイベントが渋谷で開催されました。
このリアルイベントの裏話や、今後の展開について、株式会社ナイアンティックのプロデューサー・麥谷 結衣氏と、ゲームディレクター&デザイナー・菅野 千尋氏にプレイヤー目線で気になる点を、遠慮も忖度もなしに聞きまくってきましたよ!
リアルイベントの開催について
Q1. 今回の渋谷リアルイベントでは、ユーザーにどのような体験をしてもらいたいと考えましたか? イベントの狙いについて教えてください。 苦労した話や裏話もあれば教えてください。
リアルイベントはリリース当初から想定されていたものの、広い公園や地方の都市での開催はイメージできましたが、実際渋谷での開催というのは難しいし、一種のチャレンジでもありました。
ですが、テスト段階で渋谷にモンスターが出現するキービジュアルをテスト的に作成したりと、ナイアンティックにとって思い出深い土地でもあったので、記念すべき第1回目のリアルイベントの舞台に渋谷を選びました。
苦労したのは、渋谷ではユーザーがどのように歩き回るかによって体験が大きく変化するという点だったので、ゲーム内での特別な体験の提供も強く意識しました。
▲「ネルギガンテ」の狩猟BGMとしてハンターにとっては特別な曲である「英雄の証」が流れるサプライズが判明した際、会場内にどよめきが起きていました。
登場するモンスターの狩猟難易度が高かったので、ビギナー向けの専用防具を用意し、ベテランのハンターと力を合わせ、歯応えのある狩猟を一緒に楽しんでもらえる工夫や、「強くなるとこんな面白い世界が」「じゃあ装備をもっと強化しよう」と感じてほしいと考えました。
渋谷全域で知らない公園やお店を発見し、色々なルートで移動してもらえる設計を意識しました。
Q2. イベントの出現モンスターに、ネルギガンテやリオレウスやリオレイアの希少種を選んだ理由は何でしょうか? 選定基準について教えてください。
1周年という節目、リアルイベントという大規模なイベントを象徴するような特別なモンスターを出すことは元々考えていて、ネルギガンテがその象徴にふさわしいと考えました。
▲ちなみに、「マガイマガド」も候補だったとか……!
リオレウス&リオレイアの希少種を設定したのは、渋谷全域という広大なフィールドを使うにもかかわらず、特別なモンスターがフィールドに出ない(ネルギガンテは古龍迎撃戦にしか出ないので)のは寂しいと思ったからです。
リアルイベントに参加したことがない方々にも「こんなに特別な体験なんだ」とゲーム画面からも感じて欲しいという思いがありました。
Q3. 今後、他の地域でのリアルイベントの開催を計画していますか?全国展開の可能性はありますか?
今回のような大規模なイベントを頻繁に開催するのはハードルがかなり高いのが実情です。
シーズンごとの小規模なイベントを行い、年1回のカーニバルのような大きなリアルイベントを開催するという流れを考えています。
もちろん、渋谷以外の開催地(海外を含む)についても常に検討をしていますし、新しい機能やアイデアが次々と出てきているので、盛り上げ方やイベントの形態も時期によって変わってくるかもしれません。
精錬剤やマイセットなどのユーザーのストレスになっている問題や今後の展開について
Q4. 武器の選択肢が精錬剤の仕様によって狭まり、他の装備を作るモチベーションが低下しているという声があります。この現状に対して、調整の予定はありますか?
現状だと課金やパスを通じて以前よりは多く入手可能になったという段階ですが、少しずつ緩和を進めている段階です。
「竜玉のかけら」の問題とも似ていて、イベントで入手する機会を徐々に増やすことで、バランスを見ながら調整しようと考えています。
公式フォーラムでのフィードバックやSNSでの意見も積極的にチェックしてます。
Q5. 漂流スキルのマイセットへの紐付けについて、多くの要望がありますが、現在の対応状況はいかがでしょうか?
対応は決定しています!
現在、装備の自動切り替え機能を実装するなど、段階的に快適にプレイするための改善を進めています。実は近い時期にマイセットのコピー機能が入る予定もあるので、楽しみにしていただけると!
Q6. 武器種が増えている一方で、マイセットの数が不足しているという意見があります。今後の拡張計画はありますか?
ここも近いうちに改善予定です!
Q7. 操虫棍、スラッシュアックス、狩猟笛が残された武器種ですが、すべて実装した後の大型アップデートの計画はどのように考えていますか?
武器種のアップデートがない代わりに、狩猟のシステムに変化をつける要素を考えています。
新しいアクションやアイテムの使用など、様々な形での狩猟体験が可能になる形を模索中です。
(例えば狩技とか鬼人薬の実装だったりしますか? と質問をしてみましたが流石に答えてもらえませんでした。ある“かも”くらいの空気は感じました)
Q8. ハンターランクを非表示にした理由を教えてください。ランクを上げる目的が薄れているとの意見もありますが、今後の改善予定はありますか?
『モンハンNow』では始めたばかりの方から上位のハンターまで、誰もが一緒に楽しめる環境を目指しています。
ハンターランクをマッチングの際の判断材料にしたり、特定クエストの参加条件になるようなハードルの役割として活用するのではなく、別の形で楽しさを提供できるようにしたいと考えています。
とはいえ、高いランクを自慢したいという声もありますので、来年からはそのニーズにも応えられるようなソーシャル機能を強化したいです。
Q9. マルチプレイ中に意思疎通ができずに困っています。何か一言伝える仕組みが欲しいという要望がありますが、対応の予定や計画はありますか?
お楽しみに! 狩猟の前後に軽い挨拶くらいはできる機能を考えています。
ちょっとしたことですが、画面の向こう側で同じタイミングでハンターと一緒にプレイしているというライブ感を感じていただければ!
Q10. 傀異化、ヌシ、狂竜化などの実装計画はありますか? ラオシャンロンやシェンガオレンといった超大型モンスターの追加予定はありますか?
考え中です。
どのハンターも段々と強くなっていくので、新しい狩猟体験、狩りごたえのある、今までとは違うタイプのモンスターの実装もタイミングを見ながら考えていきたい。
Q11. ワイルズのモンスター実装を計画していますか?
どういう形で出せるのかを検討中です。何らかの形で実装をしたいとは考えています。
Q12. グレード11以降の開放はありますか?
グレード10まで強化して終わりというのは考えておらず、グレード11以降の開放については、今後の話として十分にあり得ます。
ただし、新しいユーザーとヘビーユーザーのやり込み度の差をどう埋めるかも重要な課題だと感がてていますので、どういう形でグレード10以降のデザインをしていくかは検討中です。
もしかすると、本編に登場する“上位“のような段階を実装したり、異なるアクションを追加するという方向での強化もあるかもしれません。
▲インタビュー後に記念撮影。左が麥谷氏、右が菅野氏。ちなみに2人とも「ナルガクルガ」が推しモンスターとのことです!